カラメル色素と聞いて、プリンの茶色いカラメルシロップをイメージしてしまう方も多いのではないでしょうか?カラメル色素は、単純に砂糖を焦がして作ったカラメルシロップのカラメルとは性質が違うものなのです。
カラメル色素は食品添加物の一種で、食品に色付けするための着色料でもあるのですが、化学物質が添加されているもが多いのも事実。カラメル色素に安全性があるのか、危険な食品添加物なのか詳しく解説します。
目次
カラメル色素とはどんなもの?
天然成分でできたカラメルと、いわゆる食品添加物の「カラメル色素」は異なる性質のものですから、カラメル色素が含まれた食品には注意しなければなりません。
カラメルとは
英語で描くとcaramelです。飴のキャラメルという名前もこのcaramelが語源になっています。砂糖を加熱することで、砂糖は溶けてドロドロの茶褐色になります。この状態をカラメルと言っています。
プリンの上にのっているカラメルソースは、このようなカラメル状態の砂糖に水分やその他の成分を加えて作られています。見た目にも美味しそうに感じられるますし、菓子作りには欠かせない美味しさを引き立ててくれる存在です。
カラメル色素とは
カラメル色素は、簡単に言うと、食品に色付けをする茶褐色の着色料で、コーラや、チョコレートなどの菓子類、ソースなどの調味料などに多く使用されている食品添加物です。
カラメルはもともと天然着色料であったのですが、たびたび使用基準が改定され、平成7年には「天然着色料」「天然甘味料」「天然添加物」という呼称が廃止され「既存添加物」と総称して呼ばれるようになっています。
「天然」という語句を削除したことに何か意図を感じるのは私だけではないと思います。安全性が確認されているからこそ、カラメル色素が添加された食品が販売されてはいるのですが、「天然」以外に何が入っているのか、「既存」というのも何なのかは気になるところです。
カラメル色素の安全性・危険性
カラメル色素の成分と安全性
「天然」が削除されたからには、何かが添加されているのです。
カラメル色素は、でんぷんや液糖(砂糖を精製した後に残った残液・砂糖精製後の残りカス)にアンモニウム化合物や亜硫酸化合物を加えて生成しています。
カラメル色素は、このアンモニウム化合物や亜硫酸化合物の配合の割合によって、カラメルI・II・III・IVの4種類に分類されていて、III・IVについては配合量が多くなるのです。しかし、食品にどの種類のカラメルを使用していようが、食品のラベルにはI・II・III・IVと表記せず、「カラメル」もしくは「カラメル色素」と表示すればよいことになっています。
え~~っ・・・そ、そうなのかあああああ・・・こんなこと普通の消費者はほとんど知らないことですね。
安全な範囲内とはいえ、「~化合物」という化学物質を添加しているわけですから「安心して体に摂り入れる」ことは出来ないと私は思いますね。
カラメルIII・IVの危険性
カラメルIIIは、砂糖とアンモニウム化合物の合成、カラメルIVは砂糖とアンモニウム化合物と亜硫酸化合物の合成です。特にカラメルIII・IVは、免疫機能に関わるDNAを傷つけ、染色体異常を起こすなど遺伝子に悪影響を及ぼす可能性もあるのです。にもかかわらず。「カラメル」もしくは「カラメル色素」のどちらかの表示だけでいいことになっているのは不思議なことです。
カラメル色素の危険性
カラメル色素を生成する際に、4-メチルイミダゾール(4-MI)とう物質が出来てしまいます。なんだかわからない成分ですが、許容量は決められているものの、清涼飲料やビール、ソース、醤油など多くの食品に入っています。アメリカの研究機関ではこの4-MIが30マイクログラムが体内に入ることで、様々な弊害が起こることも分かっているのですが、日本では4-MIについて、食品添加物として承認しており、規制も緩いようです。ちょっとこれでは、安全ではないでしょ・・・
まとめ
カラメル色素に限らず、化学合成された添加物が入っていない加工食品を探し出すことは非常に困難ですね。出来るだけ自然食品だけを摂りたいものですが、なかなかそういうわけにもいかないです。気を付けていても多少の添加物は体に入ってしまいます。ただ、添加物の多い加工食品を摂る量を減らす努力は自分で出来ることですから、出来るだけ意識して添加物は遠ざけたいものです。