キャベツは料理になくてはならない素材ですが、ほとんど脇役的な使われ方が多い気がします。実際はキャベツの栄養価はとても高く、ビタミンUの胃腸修復力、免疫力もアップさせ、肌の調子まで整えてくれる優れた効能のある野菜です。
胃腸薬の「キャベジン」って、知っていますか、昔は良くテレビでCMやってたんですけど、この薬、キャベツの胃腸に良い成分を使っているところからネーミングされているのです。具体的なキャベツの栄養、効能、美肌作りや免疫力を上げる食べ方も紹介しますので参考にして下さいね。
目次
キャベツの旬
キャベツは18世紀にヨーロッパから伝えられたとされる野菜で、最初は観賞用だったのですが明治のころから食用になったと考えられています。
煮たり、炒めたり、生のままでもおいしく食べられる万能野菜です。特に春キャベツは柔らかくて甘みがたっぷりで生でもとてもおいしいですね。
収穫の時期によって、春キャベツ(3~5月)、夏キャベツ(6~8月)、冬キャベツ(1~3月)に大別されますが、冬のキャベツは硬くしまっているので加熱調理に向いています。
キャベツの栄養と効果効能
ビタミンA、B1、B2、C、E、カリウム、カルシウム、鉄などが含まれていますが、抗酸化力の強いビタミンCが最も多く含まれています。バランスよく栄養分が含まれているので、生で食べるなら2~3枚の葉だけで食事一回分のビタミンの必要量を摂取できます。
ビタミンB1
記憶力や集中力アップ、疲労回復やストレス緩和のビタミンで、糖質をエネルギーに変換する際のサポートをするビタミンです。糖質が多く含まれる炭水化物を多く摂る人は、ビタミンB1が不足しがちになりますので注意しましょう。
ビタミンU
キャベツにはビタミンUが豊富で、胃腸の不調を整え、胃潰瘍、十二指腸潰瘍にも効果があります。胃壁の粘膜を再生したり、胃酸の分泌を抑え、潰瘍を修復してくれる成分として知られています。
また肝機能を高めて脂肪肝を予防したり、抗酸化作用によって活性酸素を除去して細胞の老化を防止し、美肌づくりにも効果があります。
ビタミンUには、このような作用があるため、飲みすぎ食べ過ぎの時に胃腸の調子を整えてくれる栄養素として重宝されています。
ビタミンUだけを過剰摂取することはなかなか考えにくいのですが、摂り過ぎたとしても余剰なビタミンUは尿と一緒に排泄されるので、過剰摂取による副作用の心配はないでしょう。熱に弱いビタミンですから、効率よく摂取するなら生で食べるかグリーンスムージーなどにしても良いでしょう。
ちなみに「キャベジン」という胃腸薬の名前ですが、実はビタミンUの別名が「キャベジン」なのです。胃腸の働きを整えることから、ビタミンUの別名をそのまま付けたのですね。
免疫力をアップさせる成分
葉緑素や、インドール、フラボノイド、スルフォラファンなどが含まれています。スルフォラファンの参考:「ブロッコリースプラウトの効果効能」
食物繊維
食物繊維は便秘解消や悪玉コレステロール(LDL)を減らし、メタボリックシンドローム対策にも必要な栄養素です。
低カロリーでもあるために、食事の前に小さいキャベツなら1/4個位をよく噛んで食べておくことで、胃を痛めず食べ過ぎ防止にもなります。野菜から食べたほうがダイエットに効果的であることは良く知られていますね。
その他のビタミン
ビタミンCは芯の部分に多く含まれているので、硬いからといって捨ててはもったいないです。スープやシチューなどに利用しましょう。
ビタミンKは血液凝固作用があります。
葉酸は赤血球を作るために不可欠な栄養素。
ビタミンEは抗酸化作用が強く、熱にも強いので、油を使った料理にすると効率よく摂取することが出来ます。
キャベツとの食べ合わせで栄養・免疫力がアップする野菜
キャベツは、免疫力を上げる物質が抜群に多い野菜ですが、ビタミンCやビタミンEと合わせて食べることで、さらに栄養効果が倍増しますよ。
- ほうれん草・うなぎ・人参と一緒に食べることで、風邪の予防や精力増強も期待できます。
- レモン・オレンジ・グレープフルーツ・みかんなどと一緒に摂ると、血行が促進され動脈硬化の予防になります。
ストレスの緩和や肌の調子を整えてくれ美肌作りをサポートしてくれます。サラダにフルーツを加えることで、さらに美肌効果や免疫力がアップしますよ。 - ピーナッツ・植物油・たらこ:キャベツと合わせにくそうな素材ですが、この組み合わせは、ストレス解消、脳細胞への栄養が行きわたり老化防止も期待できます。
ナッツに含まれる良質な植物油の効果との相乗効果ですね。
「ナッツ油の効果効能」、「ココナッツオイルの効果効能」もぜひご参照ください。 - アサリ・シジミなどと合わせることで肝機能強化になり、貧血予防や老化防止にもなります。
新鮮なキャベツの選び方と保存方法
- キャベツの内側の葉
一番外側の葉と、その内側の葉の色がしっかりと区別できるほど異なっていて、内葉が隙間がなく葉が巻いているものが新鮮です。 - キャベツの外側の葉
ハリとつやがあって、色鮮やかなグリーンであれば新鮮。しっかりとした重みがあることも新鮮さを見分けるポイントです。 - 切り口
芯の部分の切り口をチェックしましょう。白くてみずみずしいものが新鮮。茶色に変色しやすい部分ですから簡単にチェックできますよ。
また切り口の円の大きさが大きいということは、中の芯が占める容積が大きいということです。500円硬貨より少し小さめ位が目安です。 - 半分に切ってあるキャベツの場合
芯の部分の長さをチェックします。芯が長めのものがおいしいのですが、芯の長さが2/3以上になると苦みが出ていますので避けたほうがいいでしょう。 - 保存方法
一番外側の大きい葉でくるんでからビニール袋やジップロックに入れて、「芯」を下にして冷蔵庫の野菜室で保存します。冬場や春先なら、湿らせた新聞紙などで軽くつつんで常温保存も可能です。
まとめ
参考:乳酸キャベツの健康効果・ダイエット効果
キャベツの成分で見逃せないのはビタミンUですね。胃腸を保護して修復してくれる働きまであるのですから、積極的に摂りたいですね。
とんかつやから揚げなど、揚げ物などの付け合わせにあるキャベツも、胃を酸化から守ってくれる働きがありますから残さず全部食べましょう。ビタミンUやビタミンCを効率よく摂りたいなら生食がおススメです。