イワシに育毛効果があるの?と思ったかもしれません。実はいわしは髪の毛を作るために有効な成分が多く含まれているのです。
育毛と言えば、育毛剤やシャンプー、サプリ、頭皮マッサージなどが思い浮かびますが、本来は日常の食べ物で体の内側から、髪を育てる栄養を「髪」まで送り届けることが望ましいのです。
育毛や抜け毛改善のために食生活に気を使っている方は多いのですが、意外と知られていないのが「いわしのもつ栄養に育毛効果があることです。
いわしのどのような栄養素が髪を作る効果があるのか、また育毛のために効果的にいわしを摂る方法も紹介します。
目次
育毛効果がある「いわし」の栄養成分とは?
核酸【DNAとRNA】
アンチエイジング効果が高いとされる栄養素の一つが核酸です。
核酸にはDNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)があります。
DNAは私たちの体の中にあり、生命の遺伝子情報を持っており、いわゆる人体の設計図のもととなる大切なものです。
一方RNAはDNAの情報を元にして、たんぱく質を作り出し細胞の働きを促進する役目があります。DNAとRNAがそろって体内で働くことで、常に新しい細胞が作り出されることになるのです。頭皮にある毛細血管内の越流をスムースにすることで、毛母細胞に栄養が行き届きやすくなります。
いわしにはDNAとRNAが豊富に含まれているため、細胞の活性化が大いに期待できるのですね。核酸は「髪」だけ健康にするのではなく、体の内側から働き、美肌を作り、保つというアンチエイジング効果があるのです。
プリン体にはご注意を!
「いわし」はプリン体が多く含まれている食品の中でも、さらにその量は多い方だと言われています。
イワシ一尾は約100gほどです。そしてイワシ100g中約210mgのプリン体が含まれています。
プリン体は、食品100gあたり、50mg以下であればその量としては少ない方です。しかし200mg以上は多い部類で、300mg以上になると非常に多いということになります。プリン体の摂取が気になる方は、いわしをあまり食べ過ぎない方がいいでしょう。
ちなみに「核酸」のサプリメントはケタ違いにプリン体含有量が多いのですよ。
DNA・RNA100g中21,493mgも含まれています。すごいでしょ・・・^^;
いわしに含まれるメチオニン
メチオニンとは、髪の毛の主成分であるケラチンを生成するために欠かせないアミノ酸の一種です。
メチオニンが不足している状態だと、ケラチンの生成に影響が出るため髪のトラブルにもつながるのです。
メチオニンは比較的魚類に多く含まれていて、いわしの場合は、100g中580mgほど。
この量はメチオニンが多い魚類の中では、多くもなく少なくもなくといった量です。最も多くメチオニンを含むのはかつお節です。100g中2200mgも含んでいます。クロマグロやキハダマグロも700mg以上のメチオニンを含んでいます。
ちなみに、かつお節100gを一度に食べる人はいないと思いますが、100g中約500mgものプリン体を含んでいます。
いわしには亜鉛やDHA、EPA、コエンザイムQ10が豊富
亜鉛は細胞分裂を促進する単に必須の栄養素で、脱毛の要因とされる5αリダクターゼを抑制する作用も持っています。
DHA(ドコサエキサエン酸)は血管を若返らせ、血流をよくします。
EPA(エイコサペンタエン酸)は、悪玉コレステロールの吸収を阻害して血流を改善します。
コエンザイムQ10はアンチエイジング効果が高いと言われ、化粧品やサプリにも配合されています。ちなみにですが、私はその昔、アンチエイジングのために「還元型コエンザイムQ10」というサプリを半年ほど飲んでいたことがあるのですが、全く効果がわからず中断したことがあります。食べ物からバランスよく栄養吸収することが一番ですね。
髪の毛を育てるためのイワシの食べ方
いわしの缶詰で摂る
生のいわしを買ってきてそれなりに調理して食べることももちろん、髪の栄養のためには有効ですが、缶詰なら手軽に摂ることができます。味噌煮など味がついたものでもいいですし、エクストラバージン・オリーブオイルに浸けられたオイルサーディンでもOKです。
いわしは、核酸や亜鉛、DHA、EPAなどは含まれますが、髪の成長や肌の調子を整えるコラーゲンを作るためのビタミンCを補うようなメニューにするといいでしょう。
継続してたべること
いわしを一~二週間くらい食べたところで、髪にはなんの変化もないでしょう。そんなにすぐに「髪」に効くなら、髪に悩む人なんていないはずですよね。毎日ではなくても週に3~4回くらいは継続して食べるようにしましょう。
例えば缶詰の場合、一缶まるまる食べてもいいのですが、多くのいわしの缶詰の場合、100g中約1.4gの塩分が含まれています。これを毎日食べ続ければ塩分過多になってしまいます。髪に栄養はほしいけど、塩分の取りすぎにも注意しなければなりません。
イワシの育毛効果については、アメリカのアンチエイジングの研究者であるベンジャミン・S・フランクさんが実証しているようです。『老化は食べ物が原因だった』がその著書ですが、その中でも、「髪を増やすには週に4回イワシを食べる」ようにと述べています。
まとめ
髪が気になる方の中には、同時に体脂肪も気になっている方も多いのではないでしょうか。特にプリン体の摂取を気にしているお父さんは多いはず。
髪によいイワシですが食べ過ぎは禁物です。全く食べないよりは積極的に摂った方がいいのですが、食べる量には気を付けましょう。「髪の毛だけにいい」食べ物ってないんですよね。結局、栄養バランスに注意しながら多種類の食材を摂ることが大切ではないでしょうか。偏食気味なら補助的にマルチビタミンなどのサプリメントを摂ることがいいですよね。