きび砂糖は体にいいんです!と言うのは、以前、私は「きび砂糖」に少しだけ関わるお仕事をさせていただいていたことがあるので、きび砂糖の良さはよく知っているのです。その時に、きび砂糖の栄養や健康効果も知ることができたのです。白く精製されたお砂糖(上白糖)よりはるかに栄養成分があるお砂糖です。きび砂糖の栄養成分や健康に対する効果を詳しく紹介します。
目次
きび砂糖の栄養と健康効果
きび砂糖ってどんなお砂糖?
きび砂糖は、日新製糖さんが30数年前に発売し、ロングセラーをつづけていて、今でも多くの方に愛用されています。といっても、私、メーカーの人間ではありませんので、念のため^^;
きび砂糖は、サトウキビのミネラルをたくさん残して作られたお砂糖で、苦みやアクがないためとてもまろやかな甘さが残っています。きび砂糖100gに含まれるミネラルとしては、カリウムが142mg、カルシウム10~35mg、マグネシウム3~20mg、リン1.1mg、鉄0.15~0.45mg、銅0.05~0.3mg含まれています。
上白糖との栄養成分の違い
では、きび砂糖の栄養価と上白糖の栄養価はどれくらい違うのでしょうか?
上白糖は見た目に真っ白です。ということは砂糖を精製する過程で、さとうきびのミネラル成分がほぼほぼ全部取り除かれるのです。
精製された白砂糖に残っているのは、かなり微量のミネラル成分で、白砂糖100g中、ナトリウムとカルシウムがそれぞれ1mg、カリウムが約2mgです。
精製された上白糖には栄養成分があると言えるほどのミネラル分は残っていないのです。ですから、きび砂糖に含まれる栄養成分とは比べ物になりません。カロリーに関しては100gあたり、上白糖が384kcal、きび砂糖は396kcalでほとんど差はありません。
きび砂糖と黒砂糖の栄養価の違いは?
黒砂糖の栄養成分で、きび砂糖と最も違うのはカリウム・カルシウム・銅が、きび砂糖の約8倍もあることです。鉄分は約10倍もあります。
きび砂糖より黒砂糖の方がはるかに栄養価は高いのですが、きび砂糖は、栄養価をのこしつつ料理に使いやすいように調整されているお砂糖なのです。
黒砂糖を白砂糖と同じように使ってしまうと、料理は黒黒として、どろどろと粘りが出て、すごいことになります。その点、きび砂糖は、白砂糖と同じように使用することができますし、白砂糖よりも、料理に風味が増して照りやコクが出ることが特徴です。
きび砂糖と肉料理
鳥の胸肉などを調理する時に、白砂糖やはちみつの代わりにきび砂糖を使うと柔らかく仕上がります。調理する前にきび砂糖を、お肉にすり込んで数時間おいておくといいです。
スペアリブなどの場合もお肉は柔らかくなりますし、適度な照りが食欲をそそります。お肉にきび砂糖をすりこんで、ジップロックなどの袋に入れて密封し、冷蔵庫で半日ほどおきます。肉表面についた砂糖を流水でさっと流してから調理すればお肉が甘くなりません。
きび砂糖は危険だという見方
同じ食材だけを食べすぎることが良くない
ネット上にはきび砂糖が危険だと書かれている記事があるようですが、危険性はありませんよ。それらのサイトやブログでいわれていることは、結局「きび砂糖」そのものの危険性ではなくて、砂糖の摂りすぎによる健康への悪影響が書かれています。
きび砂糖は、健康に良いミネラル成分を残すように製造されていますが、それでもやはり、摂りすぎが害になることは自明の理です。いまさらですが、砂糖はカロリーも高く、歯のエナメル質や象牙質に対しても決して良い影響を与えません。砂糖の甘さはドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質を増加させるため、中毒性のある物質でもあります。
きび砂糖が危険であるということはなく、食後の歯磨きや、同じ食材の摂りすぎに注意することがとても大切であるということです。どのような食品でも同じですが、栄養価が高いからといって、そればかりに偏ることは避けましょう。
きび砂糖を赤ちゃん・乳幼児に与えても大丈夫です
小さい子供にきび砂糖を与えることでボツリヌス菌が影響しないかどうか、心配されている方もあると思います。
きび砂糖は、その製造過程で、加熱処理(120℃で4分の加熱)が行われているため、万一原料にボツリヌス菌が紛れていても、確実に死滅するということが、メーカーのサイトに記載されていますので、不安な方はメーカーサイトをご覧くださいね。
まとめ
きび砂糖はもちろん「砂糖」ですから、「摂りすぎ」ということにさえ注意していれば、上白糖よりもはるかに栄養価が高く、風味のある料理を作ることに役立ちます。コクのある料理にはきび砂糖はとてもよく合います。肉料理にもきび砂糖を使うことに驚かれるかもしれませんが、砂糖をべったりとすり込むわけではありませんし、調理前に流してしまいますから、お肉が甘~くなることはありませんよ。きび砂糖のミネラル分がお肉にしみこむので栄養価もアップします!