ネバネバ成分に栄養があるオクラですが、生では傷みやすくても実は冷凍保存ができるので、食べきれない分は冷凍OK!。夏野菜の代表とも言えるオクラの栄養や茹で方などの調理方法、栄養摂取のための効果的な食べ方、冷凍保存方法なども具体的に紹介します。
夏バテ防止や、疲労回復の効果が期待できますよ!
目次
オクラの栄養と効能
オクラのねばねば成分
ネバネバ成分に栄養が含まれているであろうことはよく知られていると思いますが、それがどのような成分で、どんな働きをするか知っていましたか?
主にペクチン・ムチン・ガラクタンという成分が健康維持に貢献してくれるのです。
↓オクラは頭のほうが下になって実るのです!
ペクチン
ペクチンは、リンゴやいちじくなどの果物に含まれる水溶性食物繊維です。
整腸作用があり、胃腸の調子を整える働きがあります。便秘や下痢を繰り返すことのある方には有用な成分です。
また、血中の悪玉コレステロール値(LDL)を下げるため、血糖値の上昇を抑制してくれます。
ムチン
ムチンというヌルヌル・ネバネバ成分は、オクラだけでなく、納豆やモロヘイヤ、山芋、なめこなどにも含まれています。
胃の粘膜、目や鼻の粘膜を潤して保護する作用や、肝機能や腎機能を高める働きもあります。粘膜保護の働きによって、風邪などの感染症にかかりにくくしてくれます。
胃の粘膜はムチンによって保護されているため「胃」自体が消化されないで守られているのです。
また、細胞を活性化する力があるので、アンチエイジング・老化予防も期待できるのです。便秘解消にもなり、そのため肌のつやもよくなります。
ムチンは、熱に弱いため、オクラを茹でるときは短時間でさっと揚げるようにしたほうがいいのです。
ガラクタン
ペクチンと同じく、血中に含まれる脂質を減らすため、心筋梗塞や動脈硬化の予防にもなります。免疫力を高め、脳細胞を活性化させるため、脳の老化を防止してくれます。
βカロテン
オクラにはβカロテンが100gあたり720μ(マイクログラム)含まれています。多量に含まれているというほどではなく、芽キャベツやブロッコリー、あさつきなどとほぼ同等の量です。
参考までに野菜の中で最も多くベータカロテンが含まれているのは、とうがらしで、なんと17,000μ、モロヘイヤで10,000μです。
βカロテンは、体内で、必要に応じてビタミンAに変換されて、粘膜や皮膚、目の健康状態を保ったり、髪の毛の状態もつやのある健康な状態に維持してくれます。
カルシウム・カリウム
茹でたオクラ100g中に含まれるカリウムは280mgあり、体内の塩分を排泄して血圧を下げる効果が期待できます。カルシウムは、骨の形成には欠かせない成分であるだけでなく、精神的なイライラ感を解消する効果もあります。
オクラの調理方法と食べ方
↓チコリとオクラのエビとキャビアのせ
夏野菜として、茹でたり煮たり炒めたりとどんな調理方法にも合うのですが、調理の仕方によっては水っぽくなって、せっかくの栄養成分が流出してしまうこともありますので、ちょっとした調理のポイントをお伝えします。
下処理
- ヘタを取り除く
オクラの頭に軸がついていたら取ります。ヘタの部分をざっくり切り落とすと、オクラの内部が見えてしまうくらいに穴が開き、茹でるときに水っぽくなってしまいますから注意しましょう。上の方だけ軽くカットしておきます。
下処理や茹でる前にオクラを切ったり刻んだりしないようにしましょう。その後の料理が非常に水っぽくなります。 - 色鮮やかに茹でたい時
オクラの表面を塩でこすって、その塩を洗い落とさないでそのまま茹でるととても色鮮やかに茹で上がります。特に色を気にしないのであれば、お湯に大さじ一杯程度の塩をいれるだけでOKです。
オクラの茹で方
十分な量のお湯に、オクラを入れて約2分間ゆでます。
茹でている時にオクラは沈まずにプカプカ浮いいますから、お箸で混ぜながら茹でるといいです。茹で上がったら、そのまま水気を切るだけでいいのですが、冷水にとって冷ましておいたほうが良い場合もありますので、その後の調理の仕方によって調整してください。
オクラの保存方法
↓オクラの花。花を天ぷらにして食べられますよ!
「生」のまま冷蔵保存
3~4日位なら、生のままでも冷蔵保存できます。
湿らせた新聞紙や、キッチンペーパーに軽くくるんで、できればそのまま、ビニール袋に入れて、冷蔵庫で立てた状態で保存します。冷蔵庫とはいえ、日が経つにつれ鮮度は落ちていきますので早めに食べましょう。
ゆでたオクラの保存
茹で上がったら、そのまま調理して食べきってしまうのがいいのですが、食べきれない量であれば、冷蔵庫で翌日いっぱいまでは保存しておいてもいいでしょう。もちろんできるだけ早めに食べることが望ましいです。
オクラの冷凍保存の方法
- 冷凍保存方法
オクラをゆでてから、冷凍保存します。冷凍保存することがわかっていれば、最初の茹で方は少し固めにしておきます。ゆで時間は30秒ほどでOKです。粗熱をとって、そのまま冷凍保存用の袋に入れたり、ラップでくるんで冷凍庫で保存します。 - 解凍方法
解凍の際は、沸騰したお湯にサッと湯通しするだけでもいいおですが、炒めものならそのまま入れてしまっても構わないです。 - 冷凍保存の期間
約1ヶ月くらいは保存でき、解凍すればおいしく食べることができますが、早めに食べたほうがいいのは言うまでもありませんね。
グリーンの網に入ったオクラ
スーパーでよく見かけると思いますが、オクラは上記の写真のようにグーリーン色の網に入っていることがほとんどですね。
なぜ緑色の網袋かご存知でしたか?
グリーン色の網の中に同系色の素材を入れることによって、中身の色をより鮮やかに見せることができる視覚効果が有るためです。
網から出したオクラと、網の中に入ったままのオクラの色を比べてみてください。かなり彩度が違うことに驚かれると思います。
ちなみに、みかんが10個ほど入った網の色は、オレンジ色が赤色の網ですね。
視覚効果にごまかされないで、オクラ表面の産毛が多く、オクラ自体の緑が鮮やかで、切り口が黒ずんでおらず、シャキッと元気のいいものを選ぶようにしましょう。
まとめ
疲労回復効果・夏バテ予防効果がある夏野菜・オクラには栄養成分がたっぷり詰まっています。
「体の疲れを取る食べ物」もご参照ください。
オクラだけで食べることもできますがいろいろな料理の素材として使うことで、栄養の偏りもなくせますし、シャキシャキねばねばした食感も楽しめると思います。夏の時期には旬のオクラをぜひ食べてみましょう。