砂糖の摂りすぎが体にはよくないということもあって、天然の甘味料としての「蜂蜜」に年々人気が高まっています。純粋な生はちみつはビタミンなどの栄養分も豊富に含まれていて、美容効果も高く特に女性に人気です。

ただし、せっかくの天然はちみつも、加熱するとその栄養分が壊れてしまうのです。はちみつの抗菌作用も殺菌作用も無くなります。なぜそんなことになるのか、詳しく紹介します。

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蜂蜜はどうやって出来ているの?

採取した当初の蜜はまるで「水」

蜜蜂は、花から蜜を採取して、巣に蜜をためているのですが、集めてきたばかりの蜜は非常に水分が多く、ドロッとしていません。若干の粘りはあるのですが、ほとんど水っぽい状態でサラサラなのです。

蜂が自分の体を使って「蜜」を濃縮するのです

この状態から、ミツバチは、濃厚な蜂蜜を作っていくのです。
蜂たちは、この水のような蜂蜜の「水分」だけを飛ばすために、羽根をはばたかせて蜜に風を送ります。これをたくさんの蜂が交代で、時間をかけて行うことで、濃厚な「はちみつ」に仕上がっていくのです。

そして、自分の体温で蜜を温めて、充分に「水分」をとばします。濃厚な蜂蜜が出来上がると、蜂は六角形の巣の一つ一つに白っぽい蜜ろうで蓋をするように覆っていきます。

まだ、濃厚な状態になっていない巣(六角形のひとつづつの巣)は、蓋をされていない状態です。また、水分を飛ばす時に、蜜蜂は、自分の唾液に含まれる「酵素」を「蜜」に加えることで、濃厚な「純蜂蜜」に仕上げていくのです。

はちみつの加工業者は、蜜に「水分」が多い状態で採取

濃厚な天然蜂蜜が出来るまでには、ある程度の時間がかかるのですが、蜂蜜加工業者の中には、蜂蜜が水っぽい状態でさっさと採取してしまいます。

そうすることで、蜂の巣を遠心分離器にかけた時に、巣と蜜をきれいに分離できるからという理由があります。濃い蜂蜜には「蜜ろう」で蓋がされていますから、遠心分離器にかけると「蜜ろう」の部分がゴミとなり、それを取り除く手間も発生してしまうのです。

加工しやすいように加熱処理される

水分が多い状態の蜂蜜は、加工業者によって、高温で加熱されることで水分が飛ばされます。さらにそのままでは、蜂蜜は固まる傾向にありますので、蜂蜜が固まって結晶化しないように高温のままビン詰作業が行われます。

蜂蜜が濃厚だと、なかなか、ビン詰作業に時間がかかってしまうのですね。業者は効率化優先です。栄養が壊れようがおかまいなしです。

なぜ「はちみつを加熱」してはいけないのか?

はちみつを40℃以上に加熱すると・・・

調理などで、ある程度の時間、蜂蜜を40℃以上で加熱し続けると、蜂蜜に含まれている豊富なビタミンがほとんど壊れてしまうのです。

蜂蜜に含まれるビタミンB1、B2、B6、C、パントテン酸、葉酸、ナイアシンなどは加熱することで成分が一部失われ、本来の栄養素・ビタミンとしての働きを失ってしまいます。

知らず知らずに、蜂蜜を加熱して使っていませんか?

このような理由があるため、蜂蜜は加熱してはいけないと言われているのです。加熱すると体に害があるというわけではないのですが、誰しも、せっかくの天然のビタミンや栄養素を壊さずに摂取したいと思うはずですよね。

ホットレモンや、紅茶に蜂蜜、調理に蜂蜜を加えるなど、温かい食べ物に砂糖の代替品としても蜂蜜を使っていることが多いものです。

熱い紅茶は、お湯の温度は40℃以上ですから、そこに蜂蜜を入れると、ほぼ確実に蜂蜜のビタミン・ミネラルは壊れてしまいます。

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食べる時は「生」蜂蜜を!

「生」蜂蜜が栄養素・ビタミン摂取に最適

天然のビタミンをそのまま摂取するには、出来たてのホットケーキや、トーストに塗ったり、ヨーグルトに混ぜて、蜂蜜を「生」の状態で食べることが大切なのです。アイスコーヒーなど冷たい飲み物に入れてもOKです。

ビタミンを摂るなら高級蜂蜜を!

市販されている、低価格の蜂蜜はほとんど加熱処理されていますから、ビタミンはすでに壊れてしまっている可能性が高いです。このような蜂蜜なら、ホットレモンでも熱い紅茶でも、熱い飲み物に入れてしまっても大丈夫です・・・というか、ビタミンがすでに壊れていますから・・・あぁ残念。

蜂蜜のビンに書かれている内容をよく確認して、「非加熱処理」と書かれているかどうかをチェックすると良いですね。逆に「加熱処理」と書かれているものはほぼありませんから、製造方法がなにも書かれていなければ、加熱処理されていると考えた方がいいでしょうね。

「生」蜂蜜の栄養と効果

蜂蜜の本来の力が発揮される

「生」蜂蜜の栄養効果が高いことはわかっていただけたと思います。加熱処理をしていないことで、ビタミンや、酵素、乳酸菌などの成分をそのまま体に取り入れることが出来るのです。加熱処理をしていないということは、蜂蜜が本来持っていると言われる、「殺菌力」や「抗菌力」の効果も大いに期待できます。

はちみつの殺菌作用・抗菌作用

子供の頃、唇の端が荒れたり、口内炎が出来たりすると、蜂蜜を塗られたことがありますが、これはまさに、蜂蜜の殺菌作用・抗菌作用を利用しているのです。

しかし蜂蜜を加熱処理してしまうと、ビタミンどころか、このような人間の体に有効な殺菌作用・抗菌作用も失われてしまうのです。

まとめ

参考:蜂蜜を加熱すると毒になる|はちみつの食べ方

いま、日本ミツバチが激減していて、絶滅の危機にあるらしいです。当然のように純日本製の天然蜂蜜の生産量も減っています。せっかく食べるなら、本物の混じりけが無く、非加熱処理の天然蜂蜜を食べたいものです。

最近では「マヌカハニー」というニュージーランド原産の蜂蜜も人気が高く、医療効果さえあると言われています。蜂蜜好きなら、もうご存知かもしれません。ちょっと値段は高いのですが、テレビや雑誌でも特集が組まれるほどの人気になっています。マヌカハニーについての記事もぜひお読みいただければと思います。

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