健康に対する意識が高まってきて、食用油にもオリーブオイルが多く使われるようになってきています。
単に「オリーブオイル」と表記されている商品なら、普通はほぼ同じようなモノと思っているのではないでしょうか?
オリーブオイルにはたくさんの種類がありますが、基本的なことを知って、日々の健康に役立ててください。
「オリーブオイルの効能と栄養」もぜひ参考にしてください。
目次
オリーブオイルは大きく分けて2種類
よく聞く名前だと思いますが、大きく分類すると「エクストラバージン」と「ピュアバージン」の2種類です。
エクストラバージンオリーブオイル
エクストラバージンと言ってもその種類は多く、安価でほとんどエクストラとは言えないものから、超高級品まであります。
「バージン」というのは、オリーブの果実を搾ったままで、化学薬品や熱を加えるような処理をいっさいしていないオイルのことをいいます。
さらにオイルの酸度が1%(酸化の度合い)以下であることが、「エクストラバージンオリーブオイル」としての条件になっています。
高級なエクストラバージン
エクストラバージンオリーブオイルの「エクストラ」とは辞書的には、「特別な」「格外の」「特別上等の」という意味があります。
オリーブオイルで言うエクストラもまさに「特別品」ということで、その生産量は非常に少ないのです。
オリーブの果実をつぶした後、遠心分離機にかけてオイルを絞るのですが、この一番搾りの、まさに搾ったままの何も加えない果実ジュースともいえるオイルのことです。
この時点ではとても濃い緑色ですが、不純物を取り除くことで、輝きのあるグリーンゴールドともいえる色の製品になってきます。
生ジュースそのものと言っていいものですから、イタリアやスペイン、日本では小豆島など産地やその品種、採取される時期によっても微妙に味が異なってきます。
高級品種で少量しか生産されないものは500mlで5000円以上するものがほとんどです。スーパーなどで見かけることはほとんどなく、デパートや専門店に置いてあることが多いです。
一般的なエクストラバージン
スーパーでも良く目にしますが、産地や品種をブレンドしたものや、2度目3度目の搾油によるものも含まれています。
日本で販売されているオリーブオイルは、精製された加工品であってもほんの少量のエクストラオリーブオイルが含まれていれば「エクストラバージン」と表記していいことになっています。
悪いものではないのでしょうが、本物を求めるなら、やはり高級なエクストラバージンですね。
ピュアバージンオリーブオイル
食品として摂取するにはあまり向かないオイルもあり、これらは精製されることで食品に最適な状態に加工されるのです。
いろいろな混ぜ物が使われていて、とても「バージン」といえないモノが多いといわれています。値段も非常に安いですし、ほとんどが遮光性のない透明プラスチックボトル入りです。
オリーブオイルは、光によっても酸化しますので、出来るだけ黒っぽい遮光性のあるビン入りのモノを選ぶようにしましょう。高級なものほど黒いビンに入っていますよ。
オリーブオイルの価格
300mlで400円程度のスーパーで売られているオリーブオイルと、500mlで5000円以上する商品では、比べるまでもなく品質に差はあります。
いろいろな意見はありますが、250mlで3000円前後のものであればほぼ高級な「エクストラバージンオリーブオイル」といえます。ネットでも手軽に購入出来ますが、信頼できるお店に訊いてみると安心して変えると思います。
健康のためにオリーブオイルを摂取するなら是非品質の良い良いものを選びましょう。
採取の時期によって味が違う
オリーブは開花は5月ごろで、9月10月ころから実が膨らんできます。実際に収穫が始まるのは10月末から11月にかけてで最後の収穫は12月ころまで続きます。
収穫は、機械で収穫すると「実」に傷がつき酸化が早く進んでしまうため、傷つけないように手作業で摘み取られることがほとんどです。
早摘み
11月前後のオリーブの実は、まだ青々としていて成熟していく最初の段階にあります。早摘みの場合、味としては、ピリピリと非常に辛みが強いのですが、酸度としてはかなり低いのです。
この時期に摘み取ったオリーブの実から取れる油は高級品とされ、特に高価で販売されています。「カスティージョ・デ・カネナ早摘みロイヤル」という製品がそうですね。
遅摘み
遅摘みの場合は、オリーブ実が赤黒い状態になってきたもので、味は非常にマイルドです。生のドレッシングとしてもとても食材に良くなじみます。
早摘みのオイルとのブレンド商品なども生産されるようになります。
オリーブオイルのおすすめ商品名
非常にたくさんの種類がありますが、信頼できる製品のいくつかを紹介しておきます。
カスティージョ・デ・カネナ
マツコデラックスさんが、「マツコの知らない世界」で紹介していた商品で、マツコさんが「これはうまい!」と言ったものですから、市場から一気に「カスティージョ・デ・カネナ」は消えてしまったほどです。
実が青いうちに摘んだオリーブを絞ったものですが、通常、早摘みは非常に辛みが強いのですが、カスティージョ・デ・カネナに限っては、その味は非常にマイルドでクセがありません。
生でドレッシングとしてはもちろん、加熱する料理にも適しています。100℃くらいまでなら加熱しても品質は劣化(酸化)しません。
フランスパン・バケットにつけてもおいしいです。
フレスコバルディ・ラウデミオ
聖路加国際病院の元院長の日野原重明先生が50歳位のときからずっと愛飲しているのがこのオリーブオイルだそうです。銘柄はフレスコバルディ・ラウデミオ。ボトルのラベルに「人が走っている」ようなマークが入っています。250mlで3000円位します。
毎朝オレンジジュースに大さじ1杯程度のオリーブオイルを混ぜて飲んでいたということです。日野原さんは高血圧を緩和するためにずっと続けられたようで、先生は効果があったと言われています。
アルドイノ エキストラヴァージン オリーブオイル
金色のアルミでくるまれたビン入り製品です。フルーティーな味が何種類もあります。
比較的安いのですが、ややピリッとした辛みがありますが、料理には最適です。250mlで1,600円位です。
どこで買うか
専門店や、デパートの売り場に置いてありますが、試飲出来るなら試してみたほうがいいですね。
最初から大容量を買うことに気が引けるなら、量り売りで100mlなどの少量だけ購入することも出来ます。
新宿の伊勢丹地下のオリーブオイルショップが有名です。
銀座松屋の地下売り場や大阪の阪急百貨店の地下食品売り場では、試飲できて量り売りしてくれますので安心ですよ。
オリーブオイルを飲む健康法
まさに日野原先生のように、オリーブオイルを生で飲む健康法のことです。といっても油そのものですから、生でそのまま口に入れることは、ちょっと・・・という方も多いでしょう。
オレンジジュースや、野菜ジュース、トマトジュースなどに混ぜると、かなり飲みやすくなります。
混ぜる量は、10~15mlが適量のようです。身体に良い、健康にいいからと言って、飲み過ぎは厳禁です。太ります。スプーン一杯で、約100kcalとカロリーが非常に高いですから。
サラダやマリネのドレッシングや、アヒージョとして食事をしても、直接「飲む」ということとほとんど変わらないですね。そのまま「飲む」ということをしなくても食事に適量使用していくことでいいと思います。
まとめ・やはり「エクストラバージン」!
参考:えごま油 亜麻仁油 オリーブオイル2 インカインチオイル こめ油 サラダ油が体に悪い理由 ココナッツオイル
オリーブオイルの種類は「エクストラバージン」と「ピュアバージン」の2種類。もちろん好みや用途で選べばいいのですが、出来るだけ「エクストラバージン」を選びましょう。
エクストラバージンオリーブオイルは、かなり多くの製品が販売されています。しかし、その性質を考えると、大量に出回るほどの生産量はないのです。ほんの一握りの良品のみが「エクストラ」なのです。
値段が高くても偽物が非常に多く出回っているというニュース報道もありますので、最初は信頼出来る専門店やデパートで相談してみましょう。