亜麻の花

↑亜麻(フラックス)の花
亜麻仁油(あまにゆ)という食用油に注目が集まっていますね。

健康にいい油というとどうしても主婦中心に人気があるものと思いがちですが、若い女性にとっては「セレブ油」という名前で売られている亜麻仁油が大人気です。

お値段が結構高いのですが、肌にうるおいを与えるため、若い女性にとっては化粧品の値段に比べるとお安く感じるのか、結構売れているようです。

では、亜麻仁油という油、普通の食用油とどう違うのでしょうか。身体にたいしてどのような効果効能が望めるのか具体的に解説します。

亜麻仁油とは?

和名では亜麻仁油(アマニ油)と言われています。亜麻という植物の種子から摂られる油のことで、人間の身体にとって必須脂肪酸であるオメガ3という分類に属します。

外国ではフラックス(亜麻)の種の油=フラックスシードオイルまたはフラックスオイルとして古くから親しまれているようです。

最近テレビなどで健康にいい油として、オリーブオイルやえごま油、米油などがよく紹介されていますが、何をどう判断したらよいかなかなかわかりにくいですよね。

食用油としては、一般的に、サラダオイルを使用していることが多いと思います。市販されているサラダオイルや菜種油などが、実は身体に良くない油であるということから、日常使用する「健康にいい油」に注目が集まってきているのですね。

亜麻仁油は「オメガ-3」という分類の必須脂肪酸

亜麻仁油は「オメガ-3」という油の分類になるのですが、この「オメガ-3」という油には、αリノレン酸が非常に多く含まれていて、摂取することで、DHA・EPAに変換されます。
参考:「DHA・EPAの効果効能

リグナンの抗酸化作用、食物繊維

また、亜麻仁油は非常に栄養価が高く、その成分には、抗酸化物質である「リグナン」の含有量が抜群に多く、食物繊維も豊富に含んでいます。

「リグナン」は、ごまリグナンという成分に似ていますが、ゴマより高い抗酸化力があり、寒冷地で栽培された亜麻の方がリグナンを多く含むといわれています。

味は、無味無臭ですが、食品にかけると、まろやかさコクが出ます。
えごま油やしそ油ともその成分や効果が似ているといわれていますので、好みによって使ってみるといいと思います。

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亜麻仁油はどんな健康効果があるのか

アマニ油の健康効果

アマニ油には非常に多くの健康効果が期待されています。
・えごま油と同じように、脳の組織に働きかけて、認知症の予防に。
・皮膚の粘膜や皮脂を調整するために美肌効果がある。
・ポリフェノールの一種であるリグナンの抗酸化作用による血液サラサラ効果。
・さらに血流が良くなることによる高血圧を抑制
コレステロールを抑え、生活習慣病の予防に。
リグナンが毛根に作用して育毛効果が期待できる。

αリノレン酸のEPA・DHA効果

特に期待したいのは、オメガ3に含まれるαリノレン酸の効果です。αリノレン酸は、身体に摂り込まれることによって、EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されます。

DHA・EPAはご存知の方も多いと思いますが、青魚の油に多く含まれていて血液サラサラ効果があるといわれています。DHA・EPAのサプリメントもたくさんあるようですが、サプリを継続使用するには値段が高いことがネックになっています。

内科の先生に訊いてみた

ちなみに、EPAのサプリって効果があるのかどうか内科の先生に直接聞いてみました。

『効果はなくはないが、サプリで摂れる量はほんの少量。医学界では患者に必要な量のEPA錠剤を与える準備が出来ていて、その方が非常に効率よくEPAを摂取出来る。普通の人ならEPAをそんなに頑張って摂る必要はなく、医者が必要と判断すれば医者が処方するEPA錠剤をだしますから』
とのこと。

サプリメントを摂るのとは違って、日常で摂取する油を亜麻仁油に変えるだけなら手間はかからないですね。

亜麻の種は、植物の中でも群を抜いてリグナンを多く含み、その抗酸化力で肉体の免疫力をアップすることに役立ちます。

ただ、ですね、一般に販売されているビン入りの亜麻仁油商品は容量が少ないうえに普通の食用油の数倍のお値段なのです。
継続して使用するには、普通の人の感覚なら「めっちゃ高額」!容量にもよりますが1000円から5000円位までが多いです。

妊婦にもよいという話があります。女優の永作博美さんは亜麻仁油を飲んで、丈夫な赤ちゃんを授かったと言われていますが、その因果関係はわからないというのが実情ですね。
因果関係があればとっくの昔に医学界でも大々的な発表になっているはずですから。

こういった芸能人が発する情報はついつい信用してしまいがちですが、過信しないこと、参考程度でみておくことですね。

気になる食べ方と摂取量

焼き魚にかける

基本的には、食用油ですからどんな食べ方、飲み方でOKです。
摂取量は5~15mlが1日の最適量。
実際に使ってみるとわかりますが、おおさじ一杯分の油はちょっと多いように感じました。

食べ方・飲み方

・サラダにかけるドレッシングとして。
・トマトジュースに混ぜて飲む。
・冷や奴にさらっとかける。
・味噌汁に、大さじ一杯程度を混ぜる。
・焼き魚にかける(醤油と混ぜてもOK!)
・そのまま飲む。
などなど、普通に使えるのですが、油そのものを高温にするような使い方はNGです。てんぷら油として使うなどは絶対にダメですよ!

油が高温になると、抗酸化作用が失われるだけでなく、逆に油の酸化を早めますから要注意です。

熱い料理にかけたり混ぜたりする程度はOKです。

保存場所と保存期間

保存は暗所で。出来るだけ常温で保存し、冷蔵庫には入れない方がよいとされています。とはいうものの、夏場は台所下の開きに入れておくだけでもかなり高温になりますから、私は冷蔵庫に入れました。
室温15℃くらいのところが理想です。

ただし保存期間が短く、ビンの蓋をあけてから約1カ月。1ヵ月って短いですよ。

メーカーさんに電話で問い合わせましたが、1ヶ月経つと酸化が始まると言っていました。

メーカーの、売らんかなという思惑があるかないかわかりませんが、個人的にはもう少しモツだろうとは思うのですが、そのように言われると気にはなりますね。

使い残しが出てしまわないように、いろいろな食事に使いたいところですが、摂りすぎにも注意しなければなりません。油のカロリーは高いのです。

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寒冷地で生産される亜麻仁油

亜麻やフラックスの多くは、寒冷地で生産されていることが多いようです。

日本国内では、主に、北海道産が多いようです。
カナダ産のフラックスシードオイルは、気温の低いアルバータ地方の大農地で生産されています。
ニュージランド産のフラックスオイルもあるのですが、ニュージーランドは涼しい気候が一年中変わらず安定しているめ、良い製品が出来るそうです。

ただし、ニュージーランド製のフラックスシードオイルには、健康効果が高いといわれているリグナンが取り除かれている製品もありますから、よく調べたうえで購入したほうがいいです。

実際に食べてみました

トマトジュースに混ぜる

ニューサイエンス社の有機亜麻仁油

私は、ニューサイエンス社の有機亜麻仁油を購入。
これはカナダのアルバータ産で、370mlで税込4104円でした。
1日10ml使用すると、1ヶ月で約300ml。一人暮らしの方なら余ってしまいますね。

トマトジュースに混ぜて飲みました。
油と水ですから、混ざりきるということはありませんが、まぁうまく混ざる方だと思います。

味はトマトジュースのままですが、やっぱり・・・ん~ん、油っぽいです。当然すっきり感はありません。口の周りはギットギトです・・・。
とても、うまい!とは言えません。「まず~い」に近いです。

スプーン一杯をそのまま飲んでみましたが、とんでもないですね。
油をまる飲みなんて超気持ち悪いです。
そのまま飲む方も多いようですが、好みですね。

遮光性の高いビン入りがお勧め

それと、ビン入りとプラスチックボトル入りがあるのですが、遮光性の高い濃い色のビンに入ったものを選びました。
光に当たるだけでも酸化が進みますから、透明の容器に入ったものは避けましょう。

どちらかが、いい悪いということではないのですが、プラスチックボトルは保存している過程で、その成分が溶け出す可能性が排除出来ないため、ガラスビンの方が安心出来ると思いました。

まとめ

参考:えごま油 オリーブオイル インカインチオイル こめ油 サラダ油が体に悪い理由 ココナッツオイル

リグナンの健康効果は見逃せないです。値段や保存期間の問題はありますが、継続使用出来る状況であるならば亜麻仁油は「身体にいい」といえますね。
抗酸化力と血液サラサラ効果に大いに期待したいものです。

常用しているサラダ油を亜麻仁油に変えてみるのもいいかもしれません。
肥満大国アメリカでは、国をあげて健康のためにフラックスシードオイルをすすめていることも注目したいところです。

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