豚肉の調理方法やレシピは非常に多く、料理には無くてはならない食材の一つです。豚肉を生のままで食べることはほぼほぼありませんが、豚肉には雑菌やウィルスが付着している可能性が高いため、調理する時は必ず充分な加熱が必要です。

また豚肉は加熱しても栄養成分に変わりなく、ビタミンB1・B2が豊富に摂取できる貴重なタンパク源です。豚肉を生やレアで食べることの危険性と、調理時の加熱時間や温度につても詳しく紹介します。

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豚肉を生やレアで食べることの危険性

豚肉の細菌による食中毒

豚は生きているときに、肉の中にすでに「菌」が存在しているのではなく、解体される時に腸内にいた「菌」が、肉の表面に付着し繁殖してしまうのです。ですから、しっかりとした加熱が必要になるのです。

サルモネラ菌・カンピロバクター

「豚」はサルモネラ菌やカンピロバクターといった細菌を持っていることが多く、充分に加熱せずに食べることで食中毒を起こしてしまいます。

豚にサルモネラ菌はつきものといってもいいほど、豚がこの菌を持っている確率は高いでのす。サルモネラ菌の潜伏期間は短く、半日から2日位です。40℃近い高熱と、下痢・腹痛が主な症状ですが普通の腹痛ではないところが怖いのです。転げまわって、耐えられないほどの痛さがあると言われています。トイレに行っても痛みが治まるということはなく、救急車を呼ぶ場合も少なくないようです。

カンピロバクターも同じような症状ですが、潜伏期間は2日~4日ほど。自分では何に感染しているか判断できませんから、出来るだけ早く医師の診察を受けましょう。カンピロバクターに感染するとその後、神経障害を起こすこともありますから下痢や腹痛がひどい時は、薬など飲まずに病院へ行きましょう。

寄生虫

豚には有鉤条虫(ゆうこうじょうちゅう)というサナダムシの一種である寄生虫が潜んでいることがあります。有鉤条虫は豚やイノシシに寄生していますので、注意する必要があります。

有鉤条虫はサナダムシのように細長い線状の寄生虫で、幼虫で4~8mm位、成虫になるとなんと2~3メートルにもなります。体の中で成長されてはたまったものではありません。

有鉤条虫が怖いのは、体内に入った場合、眼球や脳内にまで侵出し重篤な症状を起こすことがあります。日本では検査体制がしっかりしていますのでまずは安心とされていますが、輸入肉を使用する場合は要注意です。

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豚肉を加熱する時間と温度

豚肉のレアはダメです!

牛肉をレアで食べることはあっても、豚肉のレアはNGです。しっかり火を通してよく加熱調理する必要があります。

豚の生姜焼きなど、薄切りの豚肉であれば、火が通りやすいためそれほど気にすることはありません。しかし豚カツなど厚みのある豚肉を調理する場合は注意が必要です。時には揚げたての豚カツをカットしたら、ピンク色だったということもあります。生煮え状態ですね。全部が全部危険だとう事は無いのですが、肉の中でも特に豚肉には細菌や寄生虫が残りやすいと言われていますから、しっかりと加熱して下さい。

豚肉の加熱時間と温度

では、豚肉の加熱時間や温度はどれくらいが最適でしょうか。肉の中心部まで約71℃で火を通し、1分以上加熱することが望ましいです。

しかし外食で豚肉を食べる時、豚肉がまだピンク色のレアの状態が残っているまま提供するお店も最近では増えてきています。それは2011年に豚肉の加熱基準が改定されたためです。

加熱基準の変化

これまでの71℃で加熱するという基準が引き下げられ、新しい基準が適用できるようになっています。豚肉の中心部の温度が63℃以上で加熱すれば、その後3分以上おくことで火が通るとされています。

これは、店側にとってはレア状態の見た目の良さでメリットはあるように思いますが、消費者としては、食中毒の可能性がアップしたと捉えることもできますね。「豚」そのものについている菌が少なくなったわけではないのですから、充分に加熱して殺菌することはやはり必要だと思います。

まとめ

豚肉の「生」は非常に危険ですが、しっかり加熱することさえ守っていれば、国産の豚肉なら大丈夫です。豚肉を全く食べない生活は考えにくいですからね。

ただ、外食でちょっと高級ぶったお店で切り口がピンク色のレア豚を出すところはありますから、気を付けたいものです。豚肉にはしっかり火を通せ!と言いましょう。レアの方が肉が柔らかく味わいもあって、美味しく感じるものですが、味のよさをとるか、危険性が高いとわかっている食中毒のリスクを冒すか・・・自由選択です。

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