硝酸態窒素(しょうさんたいちっそ)によって水道の水や、ペットボトル入りのミネラルウォーターさえも汚染されているという事実を知っていましたか?

硝酸態窒素は窒素化合物で、それ自体では害悪は無いとされていますが、人体に入ると化学変化を起こしてしまいます。特に赤ちゃんが摂取することは避けなければなりません。硝酸態窒素による水の汚染、ミネラルウォーターにまで入り込んでいる硝酸態窒素の危険性や対策について詳しく説明します。

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硝酸態窒素について

硝酸態窒素(しょうさんたいちっそ)とは

硝酸態窒素についてよく知っているという方は少ないと思います。自然栽培や有機農法に興味のある方なら知っているかもしれませね。

「硝酸態窒素」という漢字からイメージすると、何か悪い物質のような印象を受けるかもしれませんが、これは植物が成長し光合成をするために、なくてはならない栄養素の一つなのです。農家が野菜を育てる際の化学肥料にも硝酸態窒素が含まれています。

硝酸態窒素の何が問題か?

化学肥料に含まれる硝酸態窒素は、投与されたその全てが植物に吸収されるわけではなく、そのうちの約半分の量が、土壌に残ったり、地下水や河川に流れ込んだりしてしまいます。

そしてこの地下水や河川を水源とする私たちの飲み水に影響が出てしまっていることが問題になっているのです。水道水から基準値以上の硝酸態窒素が検出されています。

硝酸態窒素が体に入るとどうなるの?

硝酸態窒素は植物の成長においては欠かせない成分なのですが、硝酸態窒素という形のまま人間の体内に入ると、一種の酸欠状態になることが分かっています。

体には「鉄分」が存在していて、酸素や栄養素を体の必要な部分に届ける大切な役割をしています。

しかし、硝酸態窒素が体に入ると、「鉄分」と硝酸態窒素は結合します。そして酸素や栄養素を体の必要な部分に運んで行くのですが、「鉄分」と硝酸態窒素が結合した結果、硝酸態窒素の影響によって、届けた酸素や栄養素だけを切り離すことが出来ず、酸素や栄養素自体の働きを止めてしまうことになります。酸欠や栄養不良の状態になるということです。

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赤ちゃんのミルクに注意

煮沸しても消滅しない

硝酸態窒素は、野菜にも水道水にも含まれているため、完全に除去することは難しいのです。硝酸態窒素は水道水にも含まれますが、沸騰させれば消失するどころか、濃縮されてしまいます。煮沸時間は3分以内にとどめておきます。出来れば沸騰してすぐ火を止める位が良いようです。ただ、野菜についてはゆでこぼすことでかなりの硝酸態窒素を削減できます。

大人には、飲み水に含まれた硝酸態窒素の影響はほぼないのですが、赤ちゃん、特に離乳食前の乳幼児の粉ミルク作りには注意が必要です。

浄水器を使う

井戸水を使っている家庭は非常に少ないと思いますが、井戸水には地下水から溶け込んだ多量の硝酸態窒素が混じっている可能性が高いです。

井戸水はもちろん、水道水についても、硝酸態窒素を除去できる浄水器を通すことをお勧めします。影響を受けやすい、離乳食前の乳幼児や妊婦については浄水器を通した水を使用したほうがいいでしょう。

水道水やペットボトルの水は大丈夫?

水道水の水源がどこにあるのか

全く問題のないレベルの水道水もありますが、畑や牧場近くに水源地や井戸があり、その水を利用している場合は要注意です。硝酸態窒素で汚染されている可能性があります。家の水道水の水源地がどこであるのかは、各地域の水道局に問合せるとすぐに判明します。

ペットボトルの水は安全か?

安全であると言いきることは出来ないのが現状です。原因はやはり化学肥料から流れ出した地下水や河川の水が水源になっているからです。

日本の有名なメーカーのミネラルウォーターでさえも、水道水より高い基準値の硝酸態窒素が検出されています。「○○の名水」や、「○○の天然水」なども、硝酸態窒素が含まれ、完全に除去することは非常に難しいようです。

スーパーに置かれた無料の水は大丈夫?

全てが大丈夫だとは言えませんが、「イオン交換樹脂タイプ」と「逆浸透膜タイプ」の浄水器は硝酸態窒素を取り除くことが出来ているようですが、「活性炭タイプ」の浄水器では取りきれないようです。

気になることがあればスーパーの担当者に訊いてみるといいでしょう。その場では「わかりません」と言われる可能性もありますが、調べてから答えてくれることがほとんどです。

まとめ

硝酸態窒素の摂取が酸素欠乏症を起こすことが気になりますが、大人よりも乳幼児に注意してあげたいです。乳幼児や妊婦さんの場合、安全を考えるなら高性能の浄水器があったほうがいいですね。

添加物や、食品に混入している残留農薬、水に含まれた不要な成分を出来るだけ体に摂り込まないようにする自衛の知識も必要です。

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