シークワーサーは人気のある沖縄特産品の一つです。シークヮーサーとも書きますね。沖縄に自生する柑橘類・ミカン科の常緑低木樹で、その実は平実(ひらみ)レモンとも呼ばれ、レモン果汁と同じように搾ったり、シークワーサージュースとして利用されます。
シークワーサーの効能効果・栄養価、シークワーサージュースの作り方なども具体的に紹介します。
目次
シークワーサーってどんな果物?
見た目は直径が4~5センチの小さなミカンです。シークワーサーの「シー」は「酸」、「クワーサー」は「食わせるもの」を意味しています。
しかし、シークワーサーは酢ミカン(香酸柑橘こうさんかんきつ)と言われるほど、その味は、非常にすっぱいので生で実を食べるということはありません。
台湾や沖縄に自生し、樹木の高さは約5メートルほどあります。夏に実を付け、完熟するとい黄色くなるのでほとんど小ぶりのみかんといった印象。しかし皮が緑色の状態で収穫してしまいます。
免疫力を上げたり、メラニンの生成を抑えることが知られるようになり、人気が高まりました。その多くは健康飲料としてシークワーサージュースや、果汁入り缶チューハイとしても販売されています。沖縄では泡盛にシークワーサーの搾り汁を加えることも良くあるようです。
シークワーサーの効能効果
シークワーサーには多くの栄養成分が含まれていて、健康維持や、皮膚・肌を健康な状態に保つ効果が認められています。
ノビレチン
ノビレチンはフラボノイドの一種で、シークワーサーの皮に多く含まれています。柑橘系の植物にも多く含まれているのですが、特にシークワーサーに多く含まれていて、その含有量は約260mg。グレープフルーツや温州ミカン・ポンカンなどにも含まれていますが、その量は100g中、多くても100mgほどです。
琉球大学によってノビレチンにはメラニン色素の抑制効果があることが発表されています。シークワーサーのビタミンC・E・クエン酸などの効果と共にノビレチンの作用が加わって、大きな美肌効果が期待できます。
免疫力を高めるだけでなく、血糖値や血圧を下げる効果も期待されている健康成分として注目されています。
台湾に、シークワーサーと非常に良く似た【四季柑(しきかん)】という果実があり、シークワーサーとして、シークワーサージュースとして販売されていることがあります。しかしノビレチンは沖縄産のシークワーサーに含まれており、台湾産の四季柑には含まれていませんので、購入の際にはチェックしておきましょう。
クエン酸
疲労回復やスタミナを維持するために必要な栄養素で、酢やレモンなどの柑橘類に多く含まれています。クエン酸は酸性物質と結合し様々な「酸」に変化することで、体の老廃物を除去する働きがあります。
参考:「疲に効く食べ物」、「体の疲れを取る食べ物」
リモネン
柑橘類の実の皮に含まれる精油成分で、爽やかな甘酸っぱい香りがあり、脳をアルファー波の状態にすることで、リラックス効果があります。第7の栄養素といわれるファイトケミカル成分のひとつでもあります。
マーマレイドのように皮の状態で摂ると良いのですが、自分で作る場合には自然栽培・無農薬のものを選ぶ必要があります。
- 血流改善:リモネンは交感神経を活性化させるため血管を広げる作用があります。それによって血流が良くなるという効果があります。
- ダイエット効果:リモネンの交感神経活性化作用は、脂肪の分解に役立つこともわかっています。アロマテラピーで柑橘系の香りでダイエット効果を上げているのはこのような理由によります。
- 眠気を覚ます効果:交感神経の刺激によって新陳代謝が活発になり、頭が冴えて目がぱっちりと覚めてきます。逆にぐっすり眠るためには、眠る前の柑橘系のアロマはNGですよ。
- 免疫力アップ:リモネンは免疫細胞の働きを強化して、免疫力を上げることが知られています。
- 食欲増進:リモネンの成分は、唾液の分泌を活発にするため、胃腸の消化吸収をスムースにして食欲増進効果があります。胃腸の粘膜を保護する働きもありますが、まとまった量の成分を摂るならサプリメントの方がいいかもしれません。
参考:「食欲がない時の食事と対策」
豊富なビタミン・ミネラル
- βカロテンを多く含み、ビタミンC・Eとともに強力な抗酸化作用を発揮します。
- パントテン酸:ストレスを和らげ髪や肌の状態を美しく保つ働きがあります。
- 葉酸:貧血予防や造血作用に欠かせない成分です。
- ビタミンB群:糖質や脂質を代謝しエネルギーに変換する際に重要な働きをします。ビタミンB1は慢性疲労やストレスを緩和し、ビタミンB2は粘膜を保護して口内炎や目の充血、皮膚炎などの予防に働きます。
- カリウムも多く含まれ、利尿作用や、高血圧の改善に役立ちます。
- カルシウム・リン・マグネシウム:カルシウムと協力することで、骨や歯の成長を促すミネラル成分です。
肝機能改善の効果があるとの見方が発表されました
2017年3月10日に、シークワーサーが「肝機能改善」に効果がある可能性があると、琉球新聞により報道されています。
このページの上部の記事でも記しているように、シークワーサーには脂肪燃焼効果や美肌効果があることがわかっていましたが、さらに「肝機能改善効果」が認められればシークワーサーは健康のためには是非とも摂りいれたい飲み物になりますね。
もともと肝臓は解毒作用をしてくれる臓器で、シークワーサーを摂ることでこの解毒作用が増強されることがわかってきたようです。どの程度の期間に、どれくらいの量を摂取することが好ましいのかということはこの報道ではまだ触れられてはいませんでした。
ただ、果物のジュースですからシークワーサーだけに偏るという飲み方をしない限り、常識の範囲で飲むのであれば問題ないかと思われます。とはいうものの、シークワーサーのジュースってそれほど見かけないですね。ネットで購入することが多いのではないでしょうか?
シークワーサーの実がなんと約300個も入っている「青切りシークワーサー100プレミアム」という商品は人気があるようですね。シークワーサーは別名「ヒラミレモン」とも言われますが実はみかんの仲間。味は人によって感じ方が違うのでしょうが、酸味の方が強く甘酸っぱいですよ。
シークワーサージュースの作り方
シークワーサーだけを搾って飲むのは、ん~、味的にあまりに酸味が強くキツイでしょう。蜂蜜を混ぜたり、氷砂糖で果汁を抽出したり、酢や砂糖を加えたりと何か少し手を加えることで飲みやすくなります。
自作のシークワーサージュースの場合、個人の好みにもよりますが、シークワーサーの実5個分位を搾るのが適切です。
- シークワーサー+蜂蜜:はちみつを少量のお湯で溶いておきます。このとき熱いお湯は避けるようにします。(参考:「蜂蜜を加熱すると毒になる」)
グラスに、ミキサーやジューサーで、または手で搾ったシークワーサー果汁を入れ、はちみつと混ぜます。このままでは、まだ酸っぱさが強いのでミネラルウォーターを加えて甘さを調整しましょう。市販のシークワーサージュースやシークワーサー原液でも作り方は同じですが、自分なりに飲みやすい味になるよう調整しましょう。 - シークワーサー+きび砂糖:自作の果汁や、市販のジュースを適度に薄めて、きび砂糖とミネラルウォーターや炭酸水を加えて味を調整します。日新製糖のきび砂糖はミネラル豊富でおススメです。
まとめ
シークワーサーには柑橘類に含まれる栄養成分に加えて、ノビレチンという成分が含まれていることが大きな特徴ですね。栄養価が高く疲労回復や夏バテ防止にも効果があります!
夏に、炭酸水を加えたさっぱり系の健康ドリンクとして、ぜひ自分でシークワーサーの実を搾ってシークワーサージュース飲んでみましょう。普通に手で搾ってOKですよ。