日本人はそばですね~。洋食が続いたときや、夏の昼時につるつるっとかきこむ蕎麦は、喉ごしも良くてとてもおいしいものですね。

そば湯は東日本で多く、関西や西日本ではあまり飲まないのですね。飲まないというより、そばを食べに行っても、そもそも「そば湯」が提供されません・・・。

「そば湯」にもそばの栄養がたっぷり含まれていますし、健康の効果効能があるのにもったいないことだと思います。そばの栄養と効能について詳しく解説しますのでぜひ参考にして下さいね。

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そばの生育

そばは荒れた土地でも比較的よく育ち、生育するまでの期間は2~3カ月とかなり短期間です。寒冷~冷涼な気候に適していて、稲などが育ちにくい高冷地で多く栽培されています。

そのような、作物に適さないと思われるような土地の方が、そばはよく育ち、味も良いというのですから、ちょっと不思議な感じはしますね。

日本には朝鮮から、8世紀頃に伝えられ、最初は米や麦に混ぜて「そば飯」として食べられていたようです。現在のように、麺のそばが食べられるようになったのは、小麦を「つなぎ」として使うことを知った江戸時代になってからです。

そばの栄養と効能

そばには、消化の良いでんぷん、質の良いたんぱく質が多く含まれています。
またそば粉のアミノ酸スコアは100と高いのですが、生そばの状態ではアミノ酸のリジンが減少するためスコアは61になってしまいます。

アミノ酸スコアとは

食品に含まれる「必須アミノ酸」のバランスがとれているかどうかを数字で表したものです。食品にどれくらいの割合ででアミノ酸が含まれているかをわかりやすくしたものです。

つまりアミノ酸スコア100ということは、すべての必須アミノ酸がバランスよく含まれているということです。

アミノ酸は体内でたんぱく質を合成する際に欠かせない栄養素で、そのたんぱく質で筋肉が作られていくのです。

「そば」のアミノ酸スコアが100だとは知らなかった方も多いのではないでしょうか。

そばに含まれる特殊なたんぱく質

そばに含まれるでんぷんは、消化吸収がよいのですが、そばのタンパク質は消化されにくいのです。しかしですね、そばに含まれるたんぱく質はコレステロールと結合して体外に排出されるため、血中コレステロール値を下げることが分かっています。

このような性質を持ったたんぱく質があることが1997年に広島大学の研究で分かってきたことで、レジスタントプロテイン(抵抗性たんぱく質)と名付けられています。

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そばの栄養と薬効

  • 熱を持った打ち身や腫れに:そば粉をぬるま湯で溶いたもので湿布をすることで、熱を下げて、痛みを取る効果があります。
  • かぶれ:そば粉100gとミョウバン10gを水で練り合わせて、患部に塗っておくとかゆみがとれます。
  • ルチン(下記のビタミンPもご参照ください)
    そばには100g中、6~7mgのルチンが含まれていますが、食品の含有量としては多い方なのです。
    ルチンは水溶性のため、ゆでることでそば自体のルチンの量は0.5mgほどにまで減ってしまいます。そのため、そば湯を飲むことで溶けだしたルチンを摂取できるのです。そば湯が添えられている意味がちゃんとあるのですね。
  • ビタミンB1:穀物の胚芽にはビタミンB1が非常に多く含まれています。慢性疲労やストレス回復に効果があるビタミンで、糖質をエネルギーに分解するときに補酵素として働く大切な栄養素です。
    糖質を摂り過ぎると、ビタミンB1の消費も多くなってきますから糖質の多い食品(炭水化物や甘いもの)はできるだけ控えるようにした方がいいのです。
    参考:「体の疲れを取る食べ物」
  • ビタミンB2:たんぱく質や脂質、糖質などを効率よく代謝してくれる栄養素です。脂っこい食事が多い人には必要な栄養素ですよ。
    過酸化脂質を分解することで、動脈硬化や心筋梗塞を予防してくれます。粘膜を保護したり、目の充血や口内炎の予防効果もあります。
    参考:「口内炎を治す方法」
  • 食物繊維:100g中2.7gの食物繊維が含まれています。コレステロールの排出や便秘解消が期待できます。

そばアレルギー

とても栄養効能の高いそばですが、ほんの少しの「そば」や「そば粉」、「そば粉を使った食品」が体内に入るだけで、じんましんや、呼吸困難、アナフィラキシーショックなどを起こ方もいますので、本人はもちろん、周りの人も十分に気づかいをしたいものです。

そば湯の薬効

そばには、水に溶ける性質のあるビタミンPが含まれています。そば湯にはビタミンPが非常に多く溶けだしていますから、これを摂らない手はありません。そば粉100%のそば湯ほど多くのビタミンPを摂取できます。

  • ビタミンPとは?
    ケルセチンや、そばに含まれるルチンの総称でポリフェノールの一種でもあります。
    抗酸化作用があり、動脈硬化を予防し、免疫力を高めます。
    毛細血管の浸透圧を向上させて血圧や血糖値を適正に調節してくれます。
    ビタミンPはそばのほかに、アスパラガス、あんずやさくらんぼ、柑橘類に多く含まれています。
    参考:「血圧を下げる食べ物・飲み物」

まとめ

意外なほど「そば」には栄養・効能があるのです。特にルチンの毛細血管を強くする作用や、ビタミンB1・B2も多く含まれていることは知っておきたいポイントです。参考:パイナップルとそばの食べ合わせ
そば湯には水溶性ビタミンが、かなりの割合で溶けだしていますから、しっかり全部飲まないともったいないですよ。

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