体の疲れを回復させるには、サプリメントや栄養ドリンクなどもそれなりの効果があると思いますが、普段の食材の中にも、意外なほど疲労回復効果がある野菜があります。

食べ物ですから素材自体の副作用はありませんし、野菜の栄養素・ビタミンの組合せや食べ方によっては、サプリメントや栄養ドリンク以上の疲労回復効果があります。まずは普段の食べ物・野菜を見直すことで、疲労回復につなげていきましょう。

疲労回復の食べ物や飲み物については別ページで詳しく紹介していますので是非参考にして下さい。リンクはこの記事の最後にあります。

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疲労回復に効果がある野菜

疲労回復のためには、充分な睡眠と休息、食べ物からのエネルギー補給と、体調を整えるビタミンB1、B2、C、Eなどを多く含んでいる野菜を摂ることです。ではどのような野菜が疲労回復に効果があるか紹介します。

にんにく

にんにくには、スコルジニンという物質が含まれていて、体のエネルギー源となる糖の代謝を活性化します。代謝が良くなることで、体内にたまった老廃物を排出し体の疲れを回復させる効果があるのです。デトックス効果ですね。にんにくのくさい匂いの元であるアリシンは、胃液の分泌を盛んにするため消化吸収が非常によくなります。
「にんにくの臭い消し」の記事もご参照ください。

山芋

山芋には、でんぷん、ジアスターゼ、コリン、アミノ酸が多く含まれ、滋養・強壮の働きがあり、消化作用を高めてくれます。

ビタミンB1やB2が疲労回復ビタミンとしてよく知られていますが、山芋に含まれるコリンは、ビタミンB1の吸収を促進してその働きを高める作用があります。麦とろご飯のように、山芋をすりおろして食べることで、吸収も良く疲労回復を早めてくれます。ビタミンB1を多く含む野菜や肉(豚肉)、魚(鰻)、玄米ごはん、ハムなどと一緒に摂るといいですね。

クコの実のお茶

クコの実は美容にもいいことで話題にもなっています。クコの葉5~10g程度を500~600ml(1日分の量)の水で煮て飲むと疲労回復に効果があります。クコのお茶として自然食品店などで普通に売られていますので、お店で訊ねて見て下さい。
クコの実の効用や美容効果については「クコの実の効果的な食べ方」 「クコの実・ゴジベリーの効能効用」で詳しく紹介していますのでぜひご参照ください。

キャベツ

キャベツが疲労回復に効果があるなんて意外ではありませんか?
キャベツにはビタミンA、B1、B2、C、E、Uをはじめカルシウムやミネラルなどの栄養素を多く含んでいます。ビタミンBは疲労回復、ビタミンC・Eは抗酸化作用によって抵抗力を高めるだけでなく美肌効果もあります。

そしてキャベツ特有のビタミンが「ビタミンU」です。ビタミンUは胃腸の働きを整える力が非常に強く、解毒作用もあります。
キャベツとビタミンUの効能効果については詳しく解説した「キャベツの栄養と効能|ビタミンUの効果に注目!」「キャベツ加熱で栄養減少?栄養素を効率的に摂る方法は?」をぜひご参照ください。

しょうが

生姜は体を芯から温めて疲労回復に大きく役立ってくれます。風邪をひいたときの生姜湯がまさにそうです。普通のお茶(もしくは三年番茶)に、生姜を擦って一つまみほど入れます。このとき梅干しの果肉も適量入れて飲むと体が温まり、発汗作用で悪熱の発散に効果があります。しょうが紅茶でもOKですよ。

しょうがにはジンゲロールという成分が含まれており、新陳代謝を高めて自律神経の働きを整える効果もあります。生姜は風邪で胃腸の調子が悪いときや、冷えによる下痢の時にも、その強い解毒作用があります。

アスパラガス

アスパラガスの疲労回復効果

アスパラガスはビタミンA、B1、B2、C、E、K、カロテン等を多く含む栄養価が高く生命力も強い野菜なのです。ビタミンAは免疫機能を高めて風邪などの外から来るウィルスから体を守ってくれます。カロテンとビタミンCを一緒に取ることが出来るため、抗酸化作用を一層強めることが出来、抵抗力がつき、疲労回復効果があるのです。

またアスパラギン酸は、エネルギーの代謝を高めて、疲労回復を早める効果もあります。

不眠症の改善

アスパラギン酸には体内のアンモニアを尿として排泄を促す作用があります。アンモニアは神経に対して作用し、不眠やイライラの原因にもなっています。よく眠れない時など食事にアスパラガスを加えるといいですよ。

かぼちゃ

かぼちゃにはカロテンとビタミンCが豊富に含まれています。アスパラガスと同じく、カロテンとビタミンCの相乗効果で、抵抗力がつきます。かぼちゃのカロテンは黄色い「実」より「皮」部分の方に多く存在していますので、皮ごとしっかり食べるようにしましょう。

また、かぼちゃには胃腸の働きを促進して、炎症を抑え体の疲れを回復させる効果があります。参考「かぼちゃの栄養と効能

大根と大根の葉

大根に含まれる、分解酵素ジアスターゼや、アミラーゼには健胃作用がありますので胃腸で野消化吸収の働きを促進してくれます。また大根の葉にはビタミンB1、B2が非常に多く疲労回復に貢献してくれますので、葉付き大根が売っていればぜひ活用しましょう。

セロリ

特に栄養価が高い野菜ではないのですが、ビタミンB、C、カロテン、カルシウム、カリウム、アピインと言った成分が含まれています。
参考記事:セロリの栄養

セロリの疲労回復効果は、その「香り」にあります。テルペンといわれる独特の香りで、肉の臭いを消して、食欲を増進させ免疫機能を高め、疲れを取る作用があります。

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疲労回復に効くビタミンとは?

ビタミンBの疲労回復効果

疲労回復と言えば必要なのはビタミンBです。ビタミンBは糖の代謝をはじめ、体内でエネルギーに変換する多くの工程で必要なビタミンなのです。ですから、ビタミンBが不足すると必要なエネルギー変換が行われないために疲れが出やすくなるのです。

さらに、ビタミンBは様々な栄養吸収のための補助として欠かすことが出来ず、貧血を改善したりストレスによる抵抗力を上げるためにも大切な栄養素です。

このような多くの働きがあるビタミンBが体内で不足すると、即、疲労という症状になってしまうので注意が必要です。

「疲れたらすぐビタミンB」を摂る?

ビタミンBが疲労回復に役立ってくれることは事実なのですが、自分の「疲れ」の原因を知ることも大切なのです。

ビタミンBが充分に足りているにも関わらず疲れが出ている場合があり、そのようなときにビタミンBをいくら摂っても、疲労回復効果はありません。むしろビタミンBの過剰摂取による弊害がでることもありますから、サプリメントなどでビタミンBを補給するときは気を付けなければなりません。

常識の範囲内で野菜や食べ物から、結果的にビタミンBを多めに摂取することは問題ないでしょう。

ビタミンBを多く含む野菜

  • ビタミンB1:糖をエネルギーに変換する働き。玄米、にんにくに多く含まれます。(野菜以外では豚肉や鰻にも多く含まれます)
  • ビタミンB2:脂質をエネルギーに変換します。野菜では納豆やほうれん草。卵、牛乳、レバーにも。
  • ビタミンB6:アミノ酸をエネルギーに変えて、神経の働きを正常に保ちます。カリフラワーやさつまいも、バナナ。鶏のささみやカツオ、サンマにも。
  • ビタミンB12:造血作用に関わるビタミンで、赤血球の生成や神経細胞を修復します。野菜には含まれず、サンマや卵、牛レバーに多く含まれています。

ビタミンC・E

ビタミンC・E共に抗酸化作用が強く、美容ビタミンとも言われますが、疲労物質を排泄するデトックス効果があります。じゃがいも、モロヘイヤ、かぼちゃ、ブロッコリー、玉露、アーモンド、イチゴなど多くの野菜や果物に含まれています。

まとめ

参考記事

疲れた時、「ビタミンBが不足してるかも」と思うことはありますが、普通の食事を取っていればあまりビタミンBが不足することはないようです。自己判断でビタミンサプリを飲み過ぎることには注意したほうがいいです。野菜や果物、肉、魚などを偏ることなく摂取することが一番ですね。なかなか難しいことではありますが、バランスのいい食事を摂るように心がけたいものです。

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