かぼちゃにはβカロテンをはじめとする栄養がたくさん含まれていることは、ほとんどの方が知っていると思います。ただ、βカロテン以外に、どのような栄養成分があって、体に対してどんな働きがあるのかまでは詳しく知らないのではないでしょうか。

かぼちゃの多くの種類や、栄養、その効能についても説明しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

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かぼちゃの栄養

かぼちゃには、野菜の中でも群を抜いてトップクラスの栄養が含まれています。ハロウィンだけに利用するのではなくしっかり食べて栄養を吸収しましょう。

βカロテン

「冬至にかぼちゃを食べると風邪をひかない」といわれるほど抵抗力がつく食べ物として知られています。

かぼちゃには非常に多くのβカロテンが含まれています。また、かぼちゃの黄色はβカロテンの色で、体内に取り入れることでβカロテンは、必要に応じてビタミンAに変換されます。そして様々なビタミンとの相乗効果で皮膚や粘膜を強くして病気にたいして抵抗力をつけてくれるのです。

黄色の色が濃いものほどβカロテンが多く含まれています。さらに「皮」の方がβカロテンが多いのでぜひ皮もしっかり食べるようにして下さい。

ビタミンA、C、Eが豊富

抗酸化力をつけるビタミンA、C、Eも豊富に含まれていて、生活習慣病や風邪の予防にも効果を発揮してくれます。

特にビタミンEには強力な抗酸化作用があり、体のさびつきを防ぎます。活性酸素による体の老化から守ってくれるのです。これによりきれいな肌を作ってくれるので女性にとってはありがたい成分ともいえますね。またビタミンEは血行を促進して体を温めるので、冷え性の改善に効果があります。

βカロテンやビタミンEは油を使って調理することで、体内に吸収されやすいことも知っておいて下さい。

カリウム

かぼちゃにはカリウムも豊富に含まれていて、利尿作用があり、塩分排泄効果、動脈硬化の防止も大いに期待できるのです。

ルテイン

カロテノイドの一種であり、黄色い色素のルテインは、体内に生成された活性酸素を除去する作用があります。ビタミンEと同様に強力な抗酸化作用があるのです。

ルテインは、目を守るためにも有効に働いてくれる栄養成分です。眼球の水晶体が正常に働くための補助をしたり、網膜に当たる強い光からも目を保護してくれます。

かぼちゃの種の食べ方と薬効

かぼちゃの種には、果肉の5倍ものβカロテンと、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンE、たんぱく質、脂質(リノール酸)が多く含まれていて、高血圧の改善にも良いとされています。

中国の話ではあるのですが、炒った種を常食している人に前立腺肥大の人がほとんど見られないということです。種の中の「仁」に栄養があるようです。

  • 風邪に効く
    風邪のときに、また痰がでる時には、炒ったかぼちゃの種を食べてみてください。痰を切る風邪薬とも言われています。
  • 産前産後のむくみに効く
    かぼちゃの種を炒ってから、これを煎じたものを飲みます。1日に2~3回飲むと、むくみの解消になります。
  • 母乳不足に効く
    母乳があまり出ない時は、かぼちゃの種30~50粒を炒って、これを毎日食べると、母乳の出がよくなってくるようです。1日で30~50粒ですから多いようですが、小さなものですからさらっと食べられますよ。
    自然食品店でも売っていますが、無農薬のものを選びましょう。

かぼちゃの選び方と保存方法・種とワタの活用

重さとヘタをチェックする

同じくらいの大きさのかぼちゃを手に持ってみて、ずっしりと重たい方を選びます。かぼちゃの「ヘタ」なんてあまりチェックしないと思いますが、「ヘタ」(切り口)が10円玉くらいのサイズで、ヘタの周りがちょっと凹んでいるものが完熟している状態です。しっかりチェックしたほうがいいですね。

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皮が硬いものを選ぶ

スーパーで売っているかぼちゃで、このチェック方法はどうかとも思いますが、かぼちゃの皮に爪を立ててみて、爪の跡がつかないほど硬いものを選びます。お店の人にみつかったら怒られるかも。皮が柔らかいものは収穫が早くまだ熟し切っていないのです。

果肉

かぼちゃまるごと一個を見る限りでは、中身のチェックは出来ないのですが、カットされたかぼちゃの場合、果肉がぎっしりと詰まっていて黄色の色が濃いものを選びます。またこのとき種の状態もチェックします。種にしっかりとしたふくらみがあれば完熟している証拠になります。薄っぺらい種ばかり並んでいるものは避けたほうがいいですね。

保存方法

まるごと一個で買ってきた場合は、風通しの良いところに置いておけば1ヶ月から2ヶ月は保存できます。

カットしたかぼちゃであれば、種やワタはきれいに取り除いて、ラップをして冷蔵庫の野菜室で保存します。カットしたかぼちゃは、傷みやすいので、長くても一週間程度で使いきるようにしましょう。

種とワタは捨てないで!

かぼちゃの種とワタはちゃんと食べることが出来ますし、栄養成分も多く含まれていますので捨てないで、ちょっと手をかけて食べるようにして下さい。


  • 種は「かぼちゃの種」として自然食品店でも売られているくらい栄養分、たんぱく質や脂質(リノール酸)、亜鉛が豊富です。天日乾燥させてから、フライパンで油を使わず、から炒りしておくだけで、塩を振っていつでも食べることが出来ます。
  • ワタ
    ワタは、種を取り除いたら、適当に小分けしてスープや味噌汁にいれたり、卵焼きにいれたり出来ますからいろいろと工夫してみてください。

かぼちゃの種類

日本で作られているものは、「日本かぼちゃ」「西洋かぼちゃ」「ぺぽかぼちゃ」の3種類です。日本かぼちゃは、中央アメリカ原産。西洋カボチャは南アメリカ原産です。

かぼちゃのホクホクとした食感は、北海道など寒冷地で生産されたものに多いのです。ちなみに「ズッキーニ」も実はかぼちゃの仲間です。
↓かぼちゃと鳥肉のそぼろ煮

  • ペポかぼちゃ
    観賞用のかぼちゃで、おもちゃかぼちゃとも言われます。様々な形や色があります。
  • 黒皮栗かぼちゃ
    栗かぼちゃとも呼ばれる、西洋カボチャの代表種です。ほくほくとしていて甘みがあります。
  • 黒皮かぼちゃ(日向かぼちゃ)
    日本かぼちゃの代表種です。ちりめんかぼちゃともいわれ、皮がゴツゴツしていて、完熟状態では皮の色が赤くなります。
  • えびすかぼちゃ
    西洋種で、煮るとほくほくして、栗のような味わいが特徴。
  • 打皮赤皮栗かぼちゃ(うつぎあかかわぐり)
    西洋種であるが、加賀野菜として人気があり、果肉は黄色ではなく鮮やかな橙色。皮は柔らかめで煮物に向いています。
  • バターナッツスカッシュ
    色はクリーム色で、瓢箪のような、ピーナッツを大きくしたような形をしています。甘みが強く、実はねっとりしています。
  • 芳香青皮栗かぼちゃ
    東京かぼちゃとも言わますが、西洋種のかぼちゃで、皮の色は、緑にブルーグレーがかったくすんだ色。果肉を裏ごししてプリンやパイにも利用されています。

まとめ

参考:ベータカロテンの美容効果は?過剰摂取するとどうなる?

野菜トップクラスの栄養分を含んでいることは見逃せませんね。冷え性改善や、眼病予防、利尿作用、とても体にいい食べ物です。嫌いな人は少ないとは思いますが、積極的に取りたいものです。

ただ、「皮」が硬いためにカットする時には手を切らないように注意しましょう。手を切らないように工夫した「かぼーちょう」なる包丁も使ってみてもいいかもしれません。けっこう変な形してますが安全性を考えるならいいと思います。

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