「よく寝ているはずなのに疲れがとれない」とか、体のどこがというわけではなく、「なんとなく体が重い感じがする」「疲れている」「だるいといえばだるい」。こんな状態の人は多いはず。中高年に多いのかと思うと、若年層にもけっこう多いのです。
精神的な疲れが体に出ている人もいれば、肉体的に疲れている人もいます。こんな時は、疲れに効く食べ物や飲み物をぜひ試してみてください。疲労回復が期待できる食べ物飲み物を詳しく紹介していきます。
目次
特に理由もなく疲れを感じているときに効く食べ物
にんにく・にらでスタミナを回復する
にんにくや韮は、食品の中に含まれるビタミンB1を非常に吸収しやすくしてくれる働きがあります。ですからビタミンB1を多く含む食品と一緒に、にんにくや韮を摂ることで、しっかり栄養分を吸収することが出来ます。
腸の働きが弱い人にもビタミン吸収力を上げるために、にんにく・韮はお勧めの食材です。「腸の働きを良くする食べ物」もご参照ください。
ビタミンC
ビタミンCは体の抵抗力を高めますので、風邪のときなどにも積極的に摂取したいビタミンとして知られています。
精神的な疲労・ストレスが多くなると、副腎皮質ホルモンであるアドレナリンが大量に分泌されます。このとき消費されるのがビタミンCです。ビタミンCを日ごろから充分に摂取していることでストレスに対しても抵抗力のある体が保たれるのです。
ビタミンB1・B2
ビタミンが不足していることで体の疲れを感じることが多いものです。
ビタミンB1・B2は、筋肉が疲労している場合の疲れをとり、体全体の新陳代謝を高めます。さらに、老廃物が体にたまっていくことを阻止してくれます。
しかしビタミンB1・B2は、体に備蓄しておくことが出来ず、毎日摂取したほうがよいのですが、非常に吸収されにくいという性質を持っています。このためにこれらのビタミンを吸収しやすくしてくれる食材(にんにく・韮)と一緒に摂ることが望ましいのですね。
また、ビタミンB1は神経疲労や精神的なストレスを摂るためにもよく働いてくれるビタミンなのです。
参考:「夏バテに効く食べ物」
糖質の多い食べ物を控えること
女性のみならず甘いもの好きな人は多いはず。お菓子類やケーキ、砂糖の入っている食品はもちろん、インスタント食品や、米、パンなどの小麦製品、加工食品などはとても多くの糖質を含んでいます。
もちろん食べてもいいのですが、出来るだけ控えることが大切なのです。これらの糖質を代謝するときに消費されるビタミンこそがビタミンB1・B2なのです。ビタミンB1・B2を有効に活かしたいと思っても、糖質代謝のために使われてしまっては困るのです。
はっきりしない原因でなんとなく疲れを感じているときは、疲れに効く食べ物を摂ることも大事ですが、糖質の多い食べものを少なめにしてみましょう。
ブドウ糖が疲れに効く!
ブドウ糖(果糖)は体に吸収されやすく、即効でエネルギーに変換されます。疲れを取り去り元気を取り戻すことが出来ます。
よく、疲れたときには、甘いものがいいといいますが、甘いものの摂取は確かにすぐにエネルギーに変換されて疲れをとってくれる作用もあるのですが、エネルギー変換の際にビタミンB1・B2を大量に消費してしまい、かえって疲れが増してしまうことも十分考えられるのです。
ブドウ糖(果糖)を摂って疲労回復するには、はちみつを少し加えたフルーツドリンクやドライフルーツなどを食べてみてください。
すっぱい食べ物・クエン酸
お酢やレモン・グレープフルーツ・オレンジ、梅干しなど、クエン酸が豊富に含まれている食品を食べましょう。果汁100%の柑橘系ジュースや酢の物などもいいですね。参考:パイナップルの栄養・クエン酸
- ビルビン酸を排除する
糖質の多い食品を摂取した後、代謝された後にはビルビン酸という疲労物質が出来るのです。このビルビン酸が体内に増えないように、クエン酸が水と炭酸ガスに分解してくれる働きをします。 - クエン酸は新陳代謝を促してくれます
筋肉をよく使うスポーツや、肉体労働などの後は、疲労物質である「乳酸」が増えます。「乳酸」がたまってくると「コリ」や「疲れ」となって症状が現われますね。クエン酸はこの乳酸を分解する働きがあります。
疲れをとる栄養ドリンク!?
多種多様の栄養ドリンクやビタミン剤が売られていますね。一時的には栄養分を手軽に摂取出来ていいようですが、これを習慣的に飲むことは止めましょう。
ビタミンCやB1、B2などはどんどん消費されていきますのでいつも補給する必要があります。しかし、ビタミンA、E、D、Kなど摂取しすぎると、体に蓄積されてしまいますので害になってしまうこともあります。基本的にはバランスの良い食事を心がけることが大切なんですね。
大根おろしのジアスターゼ
「腸の働きを良くする食べ物」もご参照いただきたいのですが、大根は食べ物の消化吸収をスムーズにしてくれる、消化酵素「ジアスターゼ」が含まれています。
ただ消化酵素は熱に弱く、「生」で摂取する必要があるため、大根おろしが最適なのです。焼き魚に添えられているのは、食材がマッチするというだけでなく、消化を良くするためでもあるのです。
カルシウム
イライラしている人に、カルシウム不足じゃないの?ってよく聞きませんか?医学的にはカルシウムが直接イライラに関係しているかどうかははっきりしていないようですが、ただ、脳細胞の働きにカルシウムが関係していることは認められているようです。
カルシウムの摂り過ぎは注意しなければいけませんが、不足にならないように注意したいものです。
カルシウムはマグネシウムと共に摂ることで効率的に吸収されます。摂取量の比率は、カルシウムが「2」に対して、マグネシウム「1」の割合が理想といわれています。
牛乳やチーズなどの乳製品と共に、マグネシウムを含むアーモンドやピーナッツ、ゴマ、玄米も食事にとりいれる効率的です。
まとめ
■参考:「色」を上手に使うことでも体の症状を改善できますよ。
健康の色とは?色と健康の意外な関係|若返る元気回復の色は?
食生活をちょっと見なおすことで、体調が回復することもあるものです。知らず知らずのうちに偏食になっている場合もあると思います。
ここで紹介した食材の中にも、自分ですぐに用意できる「疲れに効く食べ物」もあるはずです。出来ることからすぐにやってみましょう。
たとえすぐに効き目を感じられなくても、害になることはありませんから、なんとなくだるい、体が重い、疲れが抜けないなら、ぜひ試してみてくださいね。
「疲労回復に効く野菜|疲労回復効果のビタミンが多い野菜とは?」
「疲れた時にいい食べ物|体の症状別疲れの解消法!」、「体の疲れを取る食べ物|体調別・疲れを解消する方法」でも体の疲れを解消する食べ物、飲み物を詳しく紹介していますのでぜひご参照ください。