風邪のときなど特に夜寝る前になると咳がひどくなることがありませんか?まさに咳を止めたい!と思う瞬間です。そんな時、薬で治す方法はもちろん有効ですが、食べ物による自然な方法で治したり、改善できれば体にとっても負担が少なくなると思います。
咳を止める方法や食べ物・飲み物を具体的に紹介しますのでぜひ参考にして下さい。
目次
咳は喉の異物を排除する生理反応
カラッカラの咳がでるときはそうでもないのですが、気管の分泌物である痰が絡んだりするときは、それを排除するために咳が出ます。
乾いた咳は喉の奥に炎症が起こっている場合で、痰がからむ場合は、気管の炎症が起こっていて湿ったような咳が出ます。
喉の炎症と痰を除くことと、気管の緊張状態を緩めることが治療のポイントです。薬を飲むことも多いと思いますが、咳を鎮める効果のある食べ物もたくさんありますから、試してみてください。
咳を止めたい時に効果的な方法
喉を潤すこと
喉に炎症が起こっていて、咳が止まらない場合、体の中やのどの周りの水分が不足している状態にあります。
部屋が乾燥している状態で咳をすると、吸い込む空気も乾燥しているため、のどはカッサカサ状態から抜けられないんですね。
特にホテルなどの部屋はしっかりした空調処理がされていますので、喉は乾燥しやすくなります。
こんな時はまずは水分を摂って喉を潤しましょう。水分と言っても冷たすぎるものや、熱すぎるものは良くありません。常温~やや温かい位の飲み物が最適です。
水分を摂ったらマスクをしておくことが大切ですが、少し湿らせたマスクはのどの乾燥を防ぐことが出来ます。
マスクを水で濡らしてからしっかり絞ります。このようにちょっと湿らせるだけでも十分のどの乾燥を防ぐことが出来ます。寝るときにも湿らせたマスクをして寝たほうがいいですよ。
部屋を加湿する
喉・気管が乾燥していることで、異物を排除するための「痰」が出にくい状態になります。
喉を潤すことと共に、加湿器などで部屋の空気を湿らせるようにしましょう。加湿機は、今、何%位の湿度になっているかはっきり表示してくれますから、70~80%位の湿度を目安に加湿しましょう。
ホテルなど外出先で、加湿器が無い場合は、濡れマスクとともに、濡れタオルを枕元においたり、椅子にかけたりしておくことでもある程度は乾燥状態を防ぐことが出来ます。
首の回りをよく温めること
咳に良く効くツボがあります。
首を前に曲げたときに、一番出っ張る骨があります。その骨のすぐ下の凹んだ部分です。
人差し指と中指でかるく力を入れる程度で押さえて、ぐるぐる円を描くようにマッサージします。
このツボ(大椎_だいつい)をドライヤーで温めたり、カイロを貼ったりして温めることでも咳を鎮めてくれます。喉が痛かったり、のどの調子がなんかいつもと感じが違うなと思った時には、この部分を温めてみてください。
このツボは上半身を温めるツボでもありますので、風邪の初期症状のときなどにも、ココを温めて体を温かく保ちましょう。
「風邪によく効く食べ物」の内容も参考にして下さい。効果的な対処方法を紹介しています。
咳を止める食べ物・飲み物
ねぎ湯
「ねぎ」は昔から咳止めや風邪に効く食材として用いられています。
咳を止めたいときには、まず生の長ねぎ(中くらいのサイズ)を一本用意して、細かく刻みます。湯呑みにこの「ねぎ」と、生姜のおろし汁(スプーン1杯程度)を入れ、熱いお湯を注ぎます。
しょうが湯だけでも発汗作用はあるのですが、ねぎを加えるとさらに効果的です。汗を出すことで咳が治まることはよくあります。喉の痛みがある場合もやわらげることができます。
ねぎで湿布する
ねぎで湿布をすると咳止めの効果があります。
ねぎの白い部分だけうを使います。白い部分を5㎝長さに切ってこれを10個ほど用意します。軽く火であぶって、ちょっと、しんなりさせます。それぞれのねぎを縦に半分に割って(薪割りの薪のように)、切った面を喉にあててガーゼなどで首をくるっと巻いて湿布します。
昔の日本人のおばあさんは、風邪をひいたとき、よくこの方法を使っていたようです。昭和のテレビドラマや邦画などでも、首に「ねぎ」をさらしで巻いたおばあさんをよく見かけたものです。
「なし」と「ハチミツ」を蒸す
乾いた咳や、のどの痛み、あまりドロドロでないさらっとした痰の場合に良く効くとされているのが、「なしと蜂蜜」です。
梨1個をざく切りにして、陶器の器に入れます。これに大さじ2杯程度の蜂蜜をかけて、蒸し器で蒸すだけです。
ナシはもともと水分も多く、硬いものではないので蒸し時間はそれほど長くなくていいです。温かいうちに食べます。
ハチミツは肺やのどを潤す作用もあり、のどの痛みにもよく効きます。
ごぼうのおろし汁
咳をしても、痰が絡んでなかなか出ないとき、のどにつかえているときに、ごぼうのおろし汁が有効に作用します。
作り方は簡単です。ごぼうの皮を削ぎます。それから、ごぼうをおろすのですが、金属製ではなく陶器やサメ皮などを使うようにします。ごぼうをおろしたら、その搾り汁を大さじ1~2杯飲みます。
梅醤番茶(うめしょうばんちゃ)
梅干し1個を湯呑みに入れ、軽くつぶします。そこに醤油うを少したらすだけで出来上がりです。これに少量の生姜のおろし汁を入れてもOKです。より体を温める効果があります。
「お腹を整える食べ物」や「風邪によく効く食べ物」の解説にも詳しく説明してありますのでぜひご参照ください。
はちみつと大根
大根おろしに、少量の蜂蜜を加えて飲みます。お湯を加えると飲みやすいと思います。咳止めに有効な民間療法の一つで、痰を薄めて出やすくなる効果があります。ただしお湯は40℃以上にならないように注意しましょう。
参考:「蜂蜜を加熱すると毒になる」「マヌカハニーの食べ方と効能」
まとめ
風邪のひきはじめかな・・・と思った時などはこれらの方法をぜひ試していただきたいです。
多くの場合は部屋の空気の乾燥や、体の冷えが原因になっていると考えられますが、薬を飲んでも咳が長く続くときや、ちょっとおかしいかなと思うような時は、風邪や単なる喉の炎症ではない場合も考えられますから、自己判断は禁物です。迷わずお医者さんに診てもらいましょう。