青大豆って知っていますか?大豆系の豆は、成熟途中の若いままで収穫すると枝豆として食べられるのですが、青大豆は普通の大豆と違い、成熟しても皮も実も青いままの大豆です。
大豆ならどこでも売っているのですが、青大豆はあまり見かけないのではないでしょうか。特に東北~北海道方面で栽培されている日本産の青大豆は、とても美味しいのですが生産量が少なく非常に高価です。中国産のものも出回ってはいますが、やはり国産が安心出来ると思います。
青大豆について、その栄養成分や効能、食べ方や冷凍保存の方法についても詳しく紹介します。
目次
青大豆とは
大豆は熟すと黄色みがかった薄い茶色になるのですが、青大豆は熟しても「青い」です。旬の時期は9月から11月頃。
また青大豆は非常に粒が大きいのが特徴で豆に甘みがあります。これは青大豆には普通の茶色い大豆よりも油分が少なく糖分が多く含まれているためです。できたての青大豆ご飯はとても美味しいですよ。
また青大豆は価格が高いのですが、その理由は、栽培や収穫に非常に手間がかかることです。病気にかかりやすく広大な畑では対応しきれないため、栽培面積が限られています。収穫についても、青大豆は地表近くに枝が伸びるため、手作業でしか収穫できないのです。甘みとうま味たっぷりの青大豆に、このような理由があるのならある程度の高価格は納得できるのではないでしょうか。
青大豆の栄養成分と効能
青大豆の栄養成分
基本的には大豆と同じ栄養価がありますが、「畑の肉」といわれるように良質なたんぱく質が豊富に含まれています。大豆の約30%はたんぱく質で、必須アミノ酸がバランスよく含まれています。
「良質のたんぱく質」とは必須アミノ酸をバランスよく含むたんぱく質のことを言います。まさに大豆・青大豆がこれに当たりますね。
また、コレステロールは含んでおらず、ビタミンB1、ビタミンE、カルシウム、マグネシウム、カリウム、食物繊維、亜鉛、銅、葉酸、レシチンなども多種類の栄養成分が含まれているバランスのとれた栄養食品なのです。
ほかにも下記のような栄養成分が含まれています。
- オリゴ糖:腸を整えるためにはビフィズス菌の働きが欠かせません。このビフィズス菌のエサになるのがオリゴ糖です。
- 大豆イソフラボン:大豆に含まれるポリフェノールの一種で、女性ホルモンに似た作用をするエストロゲンのはたらきが期待されています。エストロゲンの減少は特に女性の更年期障害に影響します。
エストロゲンは骨からカルシウムが溶け出すことを抑えたり、血中コレステロールを減少させる働きがあります。 - 大豆サポニン:ファイトケミカルの一つです。主に体内で過酸化脂質が作られることを防ぎます。過酸化脂質が増加するということは、血液中に血栓が出来やすく動脈硬化に成りやすいということですから、その抑制のために大豆サポニンはその効果を発揮してくれます。
参考:血栓を溶かす食べ物飲み物
青大豆の効能
大豆の成分の中でも、大豆のタンパク質には血中コレステロール値を下げる効果があり、脂肪分を体にためにくくするため、肥満防止効果もあります。
大豆のたんぱく質は、他の食品に含まれるたんぱく質よりも消化吸収率が非常に高く、その吸収率は90%以上もあります。しかも質のいいたんぱく質ですから、豆腐や納豆は常食したいものです。
参考:納豆を加熱したら栄養台無し
レシチンの効能
大豆に含まれているレシチンの効能も見逃せません。レシチンは脳細胞を若々しく保ち老化を防ぐ働きがあるため、記憶力や集中力を高める作用があります。また、コレステロールが血管にたまることを防いでくれるため、動脈硬化の予防にもなるのです。
さらに、肝臓に中性脂肪が溜まりにくくしてくれるため、脂肪肝の予防にも良いのです。
ちなみに先日テレビ番組でやっていましたが、日本の100歳以上のお年寄りにアンケートをとったところ、日頃からよく食べている食品のべスト5に「豆腐」「納豆」がありましたよ。意外なところではヤクルトを飲んでいる方が多かったことには驚きましたけど。
青大豆の食べ方
青大豆ごはん
茶色い大豆にはえぐみや渋みがあるのですが、青大豆にはえぐみが無いばかりでなく強い甘みがあります。「豆」の味を感じやすい調理法で試してみるとよくわかります。例えば青大豆ご飯にすると、よく噛んで食べることで青大豆の甘みとご飯の甘みが合わさってとても美味しく食べられます。小粒のグリーンピースが入っている豆ご飯とは全く別物の美味しさがあります。
青大豆の塩煮
作り方は枝豆を作る時の要領と同じですが、青大豆はサヤに入っていませんから、「豆」そのものを煮て、沸騰したら弱火にして塩を適量加えて、約30分ほど煮ます。青大豆は大粒ですから、おかずの一品にもなりますし、おつまみにもなります。
スムージーやパスタの素材としても!
グリーンスムージーを作る時に、いったん煮た青大豆を適量混ぜることで甘みも増しますし、栄養価も高まります。またパスタに混ぜ合わせることで、パスタとは違った食感も楽しめますよ。青大豆は脂肪分が非常に少ないですから、ダイエット中の方にも脂質の摂り過ぎを気にすることなく食べられると思います。
青大豆の冷凍保存方法
青大豆をいったん茹でてから小分けにして冷凍すればOKです。
具体的な手順としては、青大豆を洗って鍋に入れ、豆の量の3倍位の水を入れ、6~8時間ほど水に浸しておきます。
時間を置いたら、そこに大さじ一杯の塩を入れ最初から強火で沸騰させます。
アクが浮いてきますのですくいとったら、弱火にして30分ほど煮ます。
後は湯を捨て、自然に冷まします。その後、適量に小分けして冷凍するのですが、出来るだけ平らな状態で急速冷凍するといいですよ。
使う時は、料理によっては凍ったまま、または自然解凍してから使います。
冷凍した大豆は一ヶ月くらいで使いきるようにして下さい。
まとめ
青大豆ごはん、ぜひ作ってみてください。豆本来の甘みってどんなものかわかると思いますよ。価格は普通の大豆より高価ではあるのですが、もちろんお店(ネットショップ)によっても違いはありますが500グラムで600~800円位のようです。味も栄養価も抜群ですから日常的に少しでも摂ることをおすすめします。