夏の野菜、沖縄野菜といえばゴーヤ。沖縄では庭先にゴーヤーの日よけがあるのは良くある風景のようです。
「ゴーヤ」か「ゴーヤー」、どちらが正しい呼び方かわかりませんが、本場沖縄の人たちの多くは「ゴーヤー」と呼ぶ方が多く、「にがうり」とも言わないようですね。
名称の違いはありますが、ゴーヤの栄養素はとても高く夏バテ(参考「夏バテに効く食べ物」)や疲労回復効果のある野菜として良く知られています。ゴーヤの栄養素と効能効果を詳しく解説しますのでぜひ参考にして下さい。
ゴーヤの栄養と効能効果
沖縄を代表する野菜ゴーヤーには、沖縄の人たちの長寿を支える栄養がつまっているといえます。
- モモルデシン
これは食物繊維の一つでセロリの約30倍もの食物繊維を含んでいます。ゴーヤーの苦みの成分でもあり、血糖値を下げる作用があります。胃液の分泌を促進して、食欲を増進させます。腸内環境を整え血中のコレステロール値を下げ、肝機能を高める効果もあるとされています。 - ビタミンB1
糖質をエネルギーに変換する補助の働きがあるため、夏バテや疲労回復に効果があります。 - ビタミンC
レモンの2倍、きゅうりやトマトの5倍以上のビタミンCを含むため美肌効果が大いに期待できます。
シミやソバカスの元になるメラニン色素が作られることを防ぎ、肌のハリに必要なコラーゲンの生成にも欠かせないビタミンです。
ビタミンCは通常、加熱すると失われてしまいますが、ゴーヤーに含まれるビタミンCは加熱しても壊れにくい性質を持っています。加熱によって全く失われることがないというわけではありませんので、加熱は短時間の方が良いです。 - βカロテン
β-カロテンは強力な抗酸化力のある栄養素。体内に取り込まれると必要に応じてビタミンAに変換され、ビタミンAとして働きます。美肌効果をはじめ、人体の粘膜を健康に保つ効果や免疫機能を正常に保ち、視力を維持するためにも必要な栄養成分です。 - カリウム
体内の余剰な塩分を排泄する作用があります。高血圧が気になる方には血圧を下げてくれる効果的な成分です。「血圧を下げる食べ物」もご参照ください。 - カルシウム
骨の形成にかかせない成分ですが、牛乳の10倍以上ものカルシウムを含んでいます。 - 鉄分
貧血予防に必要な成分で、ほうれん草の約2倍の鉄分を含んでいます。「ほうれん草の栄養」もご覧ください。 - 葉酸
血管の状態を正常に戻す働きがあります。血管の若返りに効果ありです。 - シトルリン
抗酸化力があり、肌の保湿効果もあります。
抗酸化成分は、体内の余剰な活性酸素が、正常な細胞を攻撃して傷つけることを阻止する働きがあります。
ゴーヤと食べ合わせの良い食べ物
ゴーヤにはたんぱく質の一種である「モモジン」という成分が含まれていて、血圧を下げたり、免疫力を高める作用があるのです。
そしてゴーヤと一緒に食べることで、栄養効果が高まる食材の組合せがありますので紹介します。
- サツマイモ・アーモンド・まぐろ・うなぎなどとの食べ合わせで、老化防止や、美肌の形成、スタミナ回復などの効果が期待できます。
- 椎茸・にら・柿などと合わせることで、風邪や感染症の予防になります。
- 豚肉・ハム・タコなどと合わせることで、疲労回復やスタミナアップにつながります。
ゴーヤーチャンプルーはまさに「ゴーヤ+豚肉+豆腐(大豆)+卵」の組み合わせです。食べ合わせの良い食べ物としても考えられているのですね。 - 大豆・あずき・キュウリ・緑茶などと一緒に摂ることで、利尿作用によるむくみ解消やデトックス、肌の状態を整える作用も期待できます。
良いゴーヤの選び方と保存方法
ハウス栽培もされているため、一年中出回っているのですが、旬は6~8月。特に真夏の8月の露地物がおいしいです。
- 形
太さが均一で、ずっしりと重いものが良く、表面を押してみた時にふわふわしているものはNGです。 - 色
緑色の濃いものを選ぶことです。色が濃く鮮やかな方が味が良いといわれています。ちょっと黄色っぽく変色しているものや端が黒くなっているものは避けます。 - 表面
イボイボが密集していてつぶれていないもの、つやとハリがあり硬いものが良いです。イボイボが大きく、緑色の濃いものは苦みが少ないといわれています。
ワタ
ゴーヤーの白いワタこそが苦みの元なので、この苦みが嫌な人は、しっかりとワタ部分を取ってから調理しましょう。
沖縄産と本州産
意外かもしれませんが、沖縄産のゴーヤーの方が、本州産より苦みが少なくずんぐりと太く、肉厚でジューシーなのです。逆に、本州で作られているものは細長くイボイボが尖っていて苦みも強いのです。太陽光の強さや照射時間が関係しているのかもしれませんね。
ゴーヤの保存方法
縦に二つに切って、種とワタを取り除いて、水洗いしないでそのままジップロックなどにいれて冷蔵庫で保存します。保存期間は3~4日位です。
まとめ
見た目や、苦みがあることで食べるのを敬遠している方もいるのではないでしょうか?ワタの部分をしっかりとりのぞいて、軽く塩もみしておくだけでかなり苦みがとれますし色鮮やかな料理になります。夏場に必要な栄養素がたっぷり含まれていますから、ぜひうま味のある盛夏の露地物のゴーヤーを食べてみてくださいね。