胃の調子が悪い時や、なんとなくお腹の調子がよくなくて、胃もたれしているような時って、あまり食事を摂らないことも多いものです。

しかし全く食事抜きではかえって体力が消耗してしまいます。少量であっても消化の良い食べ物(野菜や果物など)を選んで、努めて摂取するようにしなければなりません。具体的にはどんな野菜や果物が消化にいいのかぜひ知っておいて下さい。

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胃を丈夫にするために

食欲不振はストレスや緊張が原因の一つ

食欲が旺盛ならばそれは健康の証拠とも言えます。逆に、仕事のストレスや精神的な緊張状態、肉体疲労が続いているようなときには、胃の消化力も低下して食欲不振に陥りがちです。

ストレスや疲労を回復するには、ゆっくりと心身を休めることが最も効果があるのですが、なかなかそのような時間もないものです。こんな時には後述しますが、食欲中枢を刺激するような食べ物を摂ることが有効です。

風邪で熱があるときもあまりモノを食べたくなくなりますね。熱が下がって体が普通の状態に戻ることで食欲も改善してきますが、はっきりと病気が原因で食欲不振のときは病気を治すことが先決です。原因が分からず食欲がない状態が続くときは病院で診察してもらうことです。

少しの刺激成分が胃液の分泌を促進します

食べ物に含まれる辛みや、苦み、香りなどの刺激が胃液の分泌を促進して、消化を助け食欲を回復させてくれます。

特にストレスや、精神的緊張状態からくる胃の不調の場合は、軽い運動や、めったにいかない人が映画を観に行くなどのような気分転換がその解消に役立ってくれることが多いのです。

消化の良い野菜

一般的に、野菜に含まれている食物繊維が少ない方が消化にはよいのです。胃腸の調子がおもわしくない時は、ごぼうなどのような繊維質の多い野菜は避けるようにしましょう。

  • 大根
    特にどんな食べ方がよいということはないのですが、薄味にしたふろふき大根やおでんの大根煮などは消化がよいですね。
  • 大根おろし
    大根おろしの消化促進作用は有名です。大根に含まれるジアスターゼというでんぷん消化酵素が、大きく消化を助けます。
    胃液の中和作用もあり、げっぷや胸のつかえがあるなら大根おろしを積極的に食べてみましょう。
  • キャベツ
    キャベツのビタミンUは胃の荒れを修復する作用があります。胃粘膜を保護してくれる働きもあります。
    ちなみに、有名な胃腸薬「キャベジン」は、キャベツのこのような胃腸に対する効能があることが理由で名づけられています。
    キャベツは生で食べると体を冷やすことにもなりますから、ロールキャベツや、鍋などに加えて食べるようにします。胃が温まるとともに胃の活動が活発になり消化力もアップします。
  • ニンジン・かぶ・かぼちゃ
    人参やかぼちゃには繊維質も多く含まれているものの、柔らかく煮て食べると消化には良い食材です。
  • ほうれん草のおひたし
    ほうれん草にも食物繊維が多いのですが、少し柔らかめに作るといいでしょう。腸の働きを改善して腸を潤す働きがあります。

消化の良い果物

山椒(サンショウ)

山椒の実の、ピリッとした辛みや、葉のかんきつ系の香り自体でも食欲を増進させてくれるのですが、胃もたれや、胸のつかえにもよく作用してくれます。
サンショウの実の皮2~3gを200mlの水で、水が半分になるくらいまで煎じて、食後、温かいうちに飲むといいです。

バナナ

バナナは消化がよく、すぐにエネルギーに変換されるためアスリートは、エネルギー補給としてよくバナナを食べています。腸内環境の改善にも役立ってくれます。
消化に良いのは熟したバナナで、まだ青い状態のバナナはあまり消化がよくないようです。
また当然のことながらバナナは熱帯地方原産ですから、あまり食べ過ぎると体を冷やすことにつながりますから注意しましょう。

りんご

りんごはご存知のように、1日1個で医者いらずといわれるほど、栄養価の高い果物です。
便秘や下痢のときにも胃腸の調子を整えてくれる優れた整腸作用があります。
りんごはもちろんそのまま食べてもいいのですが、胃腸が弱っているときは、すりおろしりんごがいいでしょう。

りんごの整腸効果は、食物繊維の一つであるペクチンの作用によるものです。りんごのペクチンは胃腸で食物の消化吸収を促進する働きがあります。
胃腸の調子が悪いなと思ったら、すりおろしたりんごを食べてみましょう。
参考:パイナップルの消化酵素

フルーツは体を冷やすともいわれることがありますが、それは完熟でないフルーツの場合のようです。完熟フルーツであれば、体を冷やすことなくすんなりと栄養分を吸収してくれます。桃の場合もそうです。胃腸が弱っている時なら白桃の缶詰でもいいでしょう。

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消化の良い食べ物(穀類・肉・芋)

脂肪分の少ない肉類や魚、芋などもふかしたり、よく煮ることで消化がよくなります。硬いものは、いつもの調理より柔らかめに作っておくとさらにいいです。

  • 柔らかく煮たうどん
  • 白いご飯のお粥、卵粥
  • 鯵、鯛やかれい、ヒラメなどの白身の魚
  • ヒレ肉や鳥のささみなどは脂肪分が少なく消化にも良いです。
  • 豆腐、高野豆腐
  • 半熟卵、(ゆで卵は消化が悪く消化に時間がかかります)

消化を助け促進する食べ物

セロリのジュース

セロリ。嫌いな人は多いでしょうね。あんなえぐいものをジュースにしたらさらに飲めないような気がするのは私だけでしょうか・・・。ほんのちょっと我慢して、グビッと一気に飲んでしまうのがいいでしょうね。

セロリは健胃食品として有効に働いてくれるのです。生で食べることで、ビタミンB1やB2、を調理で失うことなく全部摂取することができます。

セロリだけでもいいのですが、人参やりんごも細かく刻んで、一緒にミキサーにかける方が断然飲みやすいです。

ミキサーにかけてそのまま飲んでもいいのですが、よく洗ったふきんで繊維質を濾すと飲みやすくなります。少し蜂蜜を加えてもいいですね。

みつば

みつばには、芳香性の精油が含まれていてこれが、胃液の分泌を促して食欲を増進してくれます。
ジュースの作り方や飲み方はセロリと同じでもOKですが、人参、キャベツ、トマト、りんごを加えることでさらに、胃腸の弱い人には最適なドリンク剤になります。素材の量は好みでかまいません。

わさび

ワサビの辛味が、胃を刺激することで胃液の分泌が盛んになり食べ物の消化が促進されます。ワサビも健胃食品で、消化作用を助ける働きがありますし、消化不良による胸のつかえも解消してくれます。

もちろんわさびだけを食べるのではなく、食事のときに少量摂る程度でいいのです。

生姜が胃液の分泌を促進する

おろし生姜が、カツオのたたきや、イワシやアジの刺し身の薬味として添えられていることがあります。これは生姜の成分のひとつであるジンゲロンに強い殺菌成分があるためなのです。生魚に生息している寄生虫にたいして作用するのですね。

このような殺菌作用以外に生姜には、胃液の分泌を活発にする作用があります。胃の調子が悪い時や、食欲がない時には、食事に少量の生姜を食べることが効果的です。漢方薬では胃の働きを良くするショウガの薬もあるほどです。
ショウガ湯を飲むことも効果的です。

ウコンで消化を促進する

ウコンも実は生姜の仲間で、その働きも同じく胃液の分泌を促進する作用があります。ウコンの色素成分であり、ポリフェノールの一種であるクルクミンには消化促進や唾液の分泌を促す働きもあります。

食べ物をよく噛むこと自体でも、食べ物と唾液が混ざりあって消化がよくなるのですが、料理にウコンを加えることでさらに消化がよくなると考えられます。

ウコンは別名ターメリックともいって、カレー粉の黄色い色素成分としても良く知られています。ちなみにウコンは消化の改善だけでなく、肝機能強化に作用するということで、「ウコンの力」という二日酔い対策のドリンクも販売されていてますね。

まとめ

■参考:「色」を上手に使うことでも体の症状を改善できますよ。
健康の色とは?色と健康の意外な関係|若返る元気回復の色は?
便秘解消にはアーモンドと炭酸水!

風邪のときなど、つい、あり合わせの食べ物を摂ってしまいがちですが、
消化の悪い食べ物もありますので注意しておきましょう。
腸の働きを良くする食べ物もぜひご参照ください。

消化の良いもので、何か栄養を摂らないといけない場合など、ここに挙げた食材を知っておくとよいと思います。手に入れるのが難しいものはありませんし、特にりんごなどは最適ではないでしょうか?すりおろすて食べるとさらに消化吸収がよくなり、胃腸の調子まで整えてくれるのですからいうことなしです。

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