ピーマンは好き嫌いの多い野菜ですね。「ピーマン」という名前はフランス語の「piment」ピマンに由来するもので、唐辛子のことなのです。

ピーマンの栄養と効果効能は、特に女性には見逃せないものですよ。ビタミンエースの働きは美肌効果だけではないのです。夏の疲れにも欠かせない食材で、血液サラサラ効果もあります。

緑のピーマンより赤ピーマン・パプリカの方が栄養価は高いことはご存知でしたか。具体的に説明しますのでぜひ参考にしていただければと思います。

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ピーマンとパプリカの違い

どちらも「ピーマン」と呼ばれますが、普通に多く流通している青ピーマンは、肉が薄めの中型です。大型で肉厚、重さはほぼ100g程度以上のものをパプリカと呼んでいます。最も完熟しているものが赤・オレンジ・黄色、そして白・緑・紫(黒ピーマン)などは未熟果の部類に入ります。

完熟のパプリカは甘みが強く、ピーマン特有の苦みがありません。糖度は8以上にもなります。糖度が8というのは、甘く完熟したフルーツトマトと同程度です。ピーマンが苦手なご主人や子供にはパプリカ一と緒に青ピーマンを混ぜた料理がいいかもしれません。

ピーマンの栄養と効果効能

ビタミンACE(エース)が豊富

ピーマンやパプリカの色素の元は、ポリフェノールの一種であるカロテノイドです。抗酸化作用が強く、悪玉コレステロール値(LDL)を低下させ、動脈硬化の予防として働きます。さらに細胞の老化予防により美肌を保つ効果もあります。

ビタミンA・C・E、この3種類が揃うとビタミンエースと呼ばれ、お互いの相乗効果による強力な抗酸化作用によって、美肌作りはもちろん、血液サラサラ効果を発揮します。

免疫力が高まって、眼やのどの粘膜を保護することで風邪やインフルエンザの予防にもつながります。
参考:「風邪によく効く食べ物」、「風邪を一晩で治す方法」、「夏風邪の治し方2016年

カプサンチン(カプサイシンではありません)

特に、色のついた赤ピーマン・パプリカにはカプサンチンという成分が含まれています。適量のカプサンチンは、体の血のめぐりを良くして体を温めたり、脳への血流量を増やして学習能力や集中力ををアップさせます。高い抗酸化作用もあり、生活習慣病の予防にも役立ちます。

さらに胃腸の機能を刺激することにより、食欲増進や、グリコーゲンをエネルギー化して疲労回復の効果も期待できます。
参考:「体の疲れを取る食べ物」、「食欲がない時の食事と対策

ビタミンCが豊富

ピーマンのビタミンCの含有量は非常に多く100gあたり75mg、レモンの約1.5倍、トマトの約5倍もあります。

コラーゲンの生成を促すだけでなく、シミの原因であるメラニン色素の増加を防ぎます。大量に摂取することは難しいですが、これほど多くビタミンCが含まれ、美肌効果もあるため女性にとっては見逃せない食材なのです。

夏はビタミンCが不足しがちになりますから、ピーマンの旬には積極的に食べるようにしましょう。一年中出回っていますが、本来の旬の時期(6~9月)のピーマンには特にビタミンCとβカロテンが豊富だということも覚えておいてください。

葉緑素(クロロフィル)

葉緑素は、抗酸化作用も強く、コレステロールの低下作用があり、過剰なコレステロールを排出して動脈硬化の予防に役立ちます。

ピーマンの香り

ピーマンの独特の香りであるピラジンという芳香成分は、血液をサラサラに保つ効果があります。

ピーマンの色による栄養価の違い

βカロテンは赤ピーマンが青ピーマンの2.5倍もあり、黄色ピーマンは最も少ないです。
ビタミンEも赤ピーマンが最も多く、次いで黄色、青(みどり)の順になっています。
貧血予防効果のある葉酸も赤ピーマンが最も多くなっています。

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調理のポイント

ピーマンのビタミンCは壊れにくい!

ビタミンCは加熱すると壊れてしまうのですが、ピーマンは果肉が厚いため加熱しても含まれるビタミンCは保護されて非常に壊れにくいのが特徴です。

βカロテンを有効に摂るために

ピーマンには脂溶性であるβカロテンが多く含まれていますが、油と調理することでβカロテン吸収率が良くなります。

おススメは、エクストラバージンオリーブオイルを使って調理すると、オリーブオイルのコレステロール低下効果も加わって、栄養効果がより高くなります。夏バテ防止にも最適な食材なのです。βカロテンは活性酸素を排除する作用もあり、免疫力アップにも働いてくれます。
参考:「夏バテに効く食べ物」、「オリーブオイルの効能と栄養」、「ベータカロテンの美容効果は?

加熱しすぎないこと

加熱すると甘みが出ますが、ビタミンCが壊れることもありません。ただ、加熱しすぎると風味が損なわれて歯ごたえもなくなります。サラダとして生でも食べられる素材ですから、強火でさっと調理することがポイントです。

新鮮なピーマンの選び方と保存方法

保存方法

湿らせた新聞紙などで軽く包んで保存する野菜もありますが、ピーマンやパプリカは水気をしっかり切っておくことがポイントです。水気を乾いた布でよく拭き取り、ビニール袋に入れたり、ラップで包んで冷蔵庫の野菜室で保存します。

夏場や気温の高い時期を除けば常温でも保存は可能ですが、やはり冷蔵庫の方が保存期間は長くなります。冷蔵庫でだいたい1週間はもつのですが、傷んだものがあると、他のピーマンも傷みやすくなるため、傷み始めたものは、すぐに使うようにしましょう。

新鮮なピーマンの見分け方


  • ピーマンの形はいろいろで、きれいな形や凹んだり、曲がったりしているものがありますが「味」には関係がありません。とはいっても見た目が良いものを選びがちですよね。でも形よりは色やシワをチェックします。

  • 青ピーマンは、濃い緑色でつやがあり、パンッとハリがあるものを選びます。少し黄色み~赤みがかっているものがありますが、これは、熟していて甘みが増している状態です。長く保全せずすぐに食べればおいしくいただけます。
    赤や黄色のものは、色ムラがなくツヤとハリのあるものを選びましょう。
  • 切り口
    ピーマンの頭の、ヘタの切り口に変色がなく新鮮なもの。ピーマンが悪くなる時というのはヘタから傷み始めます。ヘタにみずみずしさがなく、黒ずんでいるのは古くなっています。
  • ピーマン本体・皮
    形はあまり「味」に関係ないのですが、細かいシワが出来ているものは鮮度が落ちて傷み始めていますので良くチェックしましょう。

体にいい食べ合わせ

  • コラーゲンの多い手羽先、青魚と一緒にピーマンを摂ることで、シミやシワを防ぎ美肌効果が期待できます。ピーマンに含まれる葉緑素にも同じ働きがあります。
  • 鳥の手羽先・椎茸・小松菜・なす・しいたけ・オリーブオイル:これらの食材と共に食べることで、美肌作り、老化防止、免疫力アップ。
    参考:「なすの栄養
  • 玉ねぎ・ねぎ・オクラ・ふき:血液サラサラ効果で高血圧の予防や、動脈硬化の予防になります。参考:玉ねぎのカロリーと栄養効能
  • 玄米・山芋・牡蠣:肝機能強化や、肥満防止、強壮効果も期待できます。

まとめ

青ピーマンより赤ピーマンの方が栄養価が高く、ビタミンエース(ビタミンACE)の相乗効果で美肌効果や、血液サラサラ効果、免疫力アップなど様々な健康効果があるのです。夏の露地物のピーマンはさらに栄養価が高いですから、積極的に食べるようにしましょう。

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