くるみをそのまま食べるということは少ないのではないでしょうか?くるみの栄養はその脂質にあります。カロリーは高のですが、有効成分が多いので適量を上手に摂ると良いです。生くるみとローストしたくるみの栄養・効果効能に違いはあるのでしょうか?

高い栄養価と健康効果がどのようなものか具体的に説明しますのでぜひ参考にしていただければと思います。

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生くるみの栄養と効果効能

くるみは脂肪とでんぷんを多く含み、保存性も良いため縄文時代から食べられていたという記録があります。くるみはナッツ類の中でも特に高い栄養価があります。

良質な脂質

くるみに含まれる脂質は約70%もあります。

この脂質はリノール酸αリノレン酸(オメガ3系脂肪酸)という不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸は必須脂肪酸で人間の体に無くてはならないものですが、体内で生成することが出来ないため、食品から摂取しなければなりません。

くるみに含まれる脂質は、リノール酸が「5」に対してαリノレン酸が「1」という理想的な割合で含まれているのです。

これらの脂肪酸は血液中の悪玉コレステロール(LDL)を低下させますが、この際、善玉コレステロール値を下げないという特徴があります。
αリノレン酸については、えごま油亜麻仁油をご参照ください。

ビタミン・ミネラル

良質なビタミンB1・E・カルシウム・たんぱく質が含まれています。
ビタミンEとγトコフェロールの強力な抗酸化作用によって、老化防止や動脈硬化の予防、心筋梗塞や脳梗塞の予防、また便秘の解消効果もあります。

ビタミンB1は、脂質をエネルギーに変換させる際に非常に大切なビタミンで、肝臓の働きを助けるだけでなく、精神的な不安定によるイライラ感を解消し、脳の働きを良くし集中力も高めてくれます。

タンパク質には、トリプトファンという非常に良質なアミノ酸が多いこともくるみの栄養価の特徴です。
参考:「ナッツの栄養と効果効能

生くるみとローストしたくるみの違い

くるみは生の状態のものとロースト(素焼き)したくるみの2種類があります。

生くるみの方が栄養価が高い

くるみに火を通すことで、ビタミンが少なくなり、良質な脂質が酸化してしまいます。たんぱく質もある程度固まってしまうため体内に吸収しにくくなります。

脂質でもっと注意しなければならないのは、αリノレン酸です。αリノレン酸はオメガ3系脂肪酸と言われて非常に健康に有用な脂肪酸なのですが、熱に弱いのが欠点なのです。

ロースト=火を通すことで酸化してしまい、体に良いどころか体の細胞を酸化させる結果になってしまいます。αリノレン酸を有効に摂りたいなら「生くるみ」です。

ただし、生くるみをそのまま食べると「酵素抑制物質」が発生し、体内の酵素の働きを抑え、体内の消化酵素を消費してしまうという弱点もあります。しかし適量を食べるのであれば気にするする必要はありません。

ローストしたくるみ

くるみをローストすることで、「酵素抑制物質」の働きを抑えることが出来ます。また、渋皮の抗酸化作用のあるポリフェノールが約2倍にも増加することもわかっています。香ばしさもアップしますが、健康を考えるなら生くるみがおすすめです。

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くるみの1日の摂取量と保存方法

くるみは高カロリー

くるみはその大半が脂質であるため、小さくても非常に高カロリーなのです。
くるみ1個で約35kcalあります。大量に食べることはないとは思いますが、100gあたりにすると約670kcalもあります。

くるみはもちろん生で食べることが出来ますが、料理に加えると摂りやすいです。すり鉢などで細かくつぶして料理やヨーグルト、生野菜サラダ、シリアルなどに混ぜて食べると歯ごたえも楽しめますし、栄養分もしっかり吸収できます。中華料理の炒め物にもよく合いますよ。

最適な摂取量

くるみは高栄養価ではあるのですが、消化が良くありませんから、しっかりと良く噛んで食べるようにしましょう。高カロリーで消化が良くないこともあり、1日に5~6個までにしておきましょう。

保存方法

出来れば殻つきのまま購入して、そのままで保存すると酸化しないで長くもちます。しかし中の身(果肉)を殻から出した場合は、くるみの良質な脂質が酸化しやすくなりますので、密閉できる容器に入れたり、ジップロックなどの密閉ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存します。

まとめ

参考:ナッツ類の栄養とよく比較される食べ物として、美容効果が高いタイガーナッツがります。「タイガーナッツの美容効果」もぜひご参照ください。
ミックスナッツの健康効果効能は髪を作る栄養素が豊富なこと!

くるみの旬は秋ですが、最近では自然食品店でなくてもスーパーでも普通に良く見かけますね。少量ずつ買うとけっこうなお値段なので私はネットで1kgまとめ買いしています。毎日5粒くらいで良質なαリノレン酸が摂取できるからです。食品からしか摂取できない必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸)が手軽に摂れるのでおススメですよ。

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